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寄せ集め発明の進歩性

公知の方法や物を組み合わせただけの、いわゆる寄せ集め発明の場合、構成自体に困難性がなければ、進歩性がない、という拒絶理由通知が来ます。

これは、日用品のような簡単な発明だけでなく、最先端の研究でも起こり得ます。

例えば、皮膚からiPS細胞を作成する特許が公開されていたとして、口の粘膜を取ってきてiPS細胞を作る発明をしても、そこに特殊な工夫が無い限り進歩性は認められません。誰でも思いつくからです。

しかしながら、誰でも思いつき、やってみよう、という動機づけがあったとしても、できたiPS細胞が、例えば、非常にガンになりにくい、とか、増殖が通常の細胞よりも早い、など予想外の効果があれば進歩性が認められる場合があります。

基礎科学の研究者は、仮説を検証することを目的に実験するので、仮説と外れるのをあまり好みません。

しかしながら、仮説と外れた部分は特許性(進歩性)のある部分なので、その部分もしっかりデータを取ってまとめておくのがよいです。

大抵の研究はすんなりとはいかないと思います。上の口腔粘膜からのiPS細胞の作成にしても、何等かの工夫が必要な場合があります。予想外の困難性があれば、それも進歩性の根拠になり得ます。

そういう意味で、発明を特許化したい場合は、研究遂行上苦労した点はしっかりまとめておくのがよいでしょう。

この精製では通常1回で済むところを3回精製する必要があった、とか、ちょっとした通常とは違う操作したらそれをノートにきちんと書いておくのがよいでしょう。それが意外にいい特許になったりしますから。

と、言っても、大抵の実験は苦労することが多いので、そういう意味から言えば、進歩性のある発明はたくさん出ているはずなのですが。

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ライター紹介 ライター一覧

大平 和幸

弁理士、農学博士、特定侵害訴訟付記弁理士。東京大学大学院(修士課程)修了。修了後、大手洋酒食品メーカーでバイオテクノロジーの研究開発に約18年従事。その後特許情報部(知的財産部)、奈良先端科学技術大学院大学特任教授。特許流通アドバイザー。大平国際特許事務所所長。弁理士会バイオライフサイエンス委員会副委員長。iPS細胞特許コンサルタント。食品、医薬品、化粧品、バイオ等の化学分野が得意。機械、装置、ソフトウエア等の出願実績あり。

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