特許・発明・アイデアで億万長者になる方法
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アイデア、発明を特許化して億万長者になる人も現実にいます。特許を申請して億万長者になる方法について解説しました。
ただ、特許で億万長者になるには、その特許製品が売れる必要があります。いくら画期的な大発明であっても売れないと1円にもなりません。下らない発明でも売れて大ヒットすれば億万長者になれます。
商品開発と同じで売れてナンボの世界です。ノーベル賞級の発明でも、実用化には100年かかるなら、生きてる間には製品化できませんから、特許を取っても儲かりません。
しかし、山中伸弥教授のiPS細胞特許は京大に数億円のライセンス料をもたらしているので、ノーベル賞の研究でも億を稼ぐことは可能です。他にも、MRIでも数百億円のライセンス収入、モノクロナル抗体やPCRでも100億近いライセンス収入を得た例があります。これらは、最高レベルのサイエンスの発見、発明が巨額の利益を生んだ事例です。
しかし、同じくノーベル賞を受賞した小柴昌俊先生のニュートリノの発見は実用化には100年かかると言われており、現状、それを利用した製品は出ていないと思われます。この場合は同じノーベル賞レベルの大発見であっても全く利益を生みません。
一方、亀の子たわしの発明はとても高度なサイエンスとは言えませんが、巨額の利益を生んだそうです。つまり、サイエンスのレベルとしては低くても売れれば巨額の利益を生むこともあります。
さらに、サイエンスのレベルが低く、お金にもならない発明もたくさんあります。例えば、ティッシュペーパーの箱の発明の中にはサイエンスとしてもレベルが低く、ライセンス料も非常に低いものがありました。
つまり、商品化して売れるかどうか、つまり儲かるかどうか、と、サイエンスとして高度であるかどうかは全く関係ありません。発明で億万長者を目指すなら、まずは売れるかどうか、という基準でテーマを選ぶべきでしょう。
売れる製品を開発するためにはマーケティングのセンスが必要ですから、できればマーケティングを学ぶのも有用です。
しかしながら、マーケティングを駆使したとしても、商品開発はセンミツ、つまり1000の新商品が出ても1年後に生き残るのは3つ、とも言われる位、ヒット商品を出すのは難しいです。
そこで1つのお勧めは、元々市場が非常に大きいものを選ぶのがよいです。元の市場が大きければ、そのうちの一部だけを置き換えられても大きな売上が可能になります。
しかし、元々が小さな市場ですと、全部の市場を独占できたとしても限界があります。
なので、できれば、数十億円以上は市場がある製品のアイデアを練るのがよいと思います。もっと言えば、数兆円以上の市場のある商品についてアイデアを考えるのがよいです。
例えば、iPhone, iPadなどのスマホや、パソコン、タバコ、ビール、薬、健康食品等です。ただし、医薬品は市場は莫大ですが、大企業がしのぎを削っているのでよほどいいものでなければ難しいです。そういう意味から言えば、健康食品がお勧めです。
ただ、確実に市場があるものもあります。例えば、太陽電池で今の性能の5倍のものを開発すれば必ず売れるでしょう。あるいは不老不死薬も確実に需要があります。そうした技術ロードマップ上にあるような、将来像を見て絶対に需要があるものを発明するのもよいと思われます(とはいえ、原理的に不可能な発明は無理ですが・・・)。
ただし、確実に重要があるジャンルは、大企業がしのぎを削っていることも多く、競争が激しいことも覚悟する必要があります。
いずれにしても、発明をしてお金を稼ぎたいなら市場が欲しがっているものを発明するのが鉄則です。市場のないものを作っても売れません。市場があったとしても実際販売してみると、それに対してお金を払う価値を感じない、他の代替物で十分、などの理由で売れない場合もあります。一番いいのは、市場があるのに商品がないジャンルです。これなら確実に売れます。
市場があるかどうかを確かめるには、試作品を作ってみて、自分の周辺でテストマーケティングをすることでしょう。小規模なマーケティングをやってみて、どの位売れるかをテストし、買う人、買わない人のそれぞれの理由を聞き、改善を繰り返して行けば徐々に売れる商品になっていくはずです。これはリーンスタートアップというやり方で、数年前から米国のシリコンバレーで流行している方法です。
マーケティングでは、最初は小規模な範囲(静岡県内、関東圏内等)でテストマーケティングをするのが常道です。いきなり巨額の広告費をかけて大々的に宣伝しても、市場が欲しがるものでなければ売れません。ですから、最初の製品のプロトタイプを改良して売れる製品にしてから宣伝広告の規模を拡大していくのがよいです。
ただ、これはベンチャーなど中小企業の場合は開発と営業が一体としてやれますが、大企業の場合は、営業と研究開発が密接に連携していない場合もあります。
これは知財戦略上は、一体としてやるべきなのですが、実際には、いろいろな事情があって、営業部の全ての情報が研究開発部門に伝わるわけでもなく、また、知財部にさえ営業の情報が全部伝わるわけではない会社も多いと思われます。
違法すれすれのことをやったり、戦略上、研究開発部門には言わない方がいいこともあり得ます。
大企業の研究開発部門としては、できるだけ営業部門の情報にも注意して、どういう製品が売れているのか、どういう改良を求められているのかを把握しておくのがよいでしょう。
中小企業の場合は、営業の意見を聞いて改善してテストマーケティングを繰り返せばよいと思います。
発明をするのが仕事の研究者はもちろんですが、研究とは関係のない部署の人も、仕事の効率を上げたり、問題を解決する発明をすればよいと思われます。営業管理のソフトウエア(プログラム)のアイデアを出してもいいでしょうし、人間をタイプ分けして営業方法を変えるノウハウを開発してもいいかも知れません。
さらには、家庭での問題を解決する発明をすれば、市場は小さくても100円ショップなどでは実用化されるかも知れません。
そういう意味でちょっとした小発明の工夫もしながら、大きな市場も狙い、億万長者になれるような発明を考えてみられることをお勧めします。