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外国で特許を取得し、維持する場合の費用

海外に特許出願をして、登録料を存続期間満了まで維持するとすると、およそ、100~200万円程度かかると考えておくのがよいです。

最も安いと思われるのは韓国で、翻訳と出願で20万円位でできる事務所もあります。それから、拒絶理由に対応すると、5万円位、登録まで行って30万位で済む場合もありえます。

しかしながら、通常はそんなに安くはできず、例えば米国の場合は、英語への翻訳料が30~50万円(ページ数によっては100万を超える場合もありえます)で、米国移行手続きの米国特許庁費用が約$1500、海外代理人の費用、日本代理人費用で約100万円かかります。

その後、拒絶理由が来た場合は、1回15~20万円、ちょっと複雑なことをすると、1回で50万かかる場合もあります。米国は特許弁護士がやっているので、時給3万円以上が相場ですから。

そして、米国は、4年目、8年目、12年目で特許料を支払うのですが、これが結構高くて、登録時$2080、4年目$1600、8年目$3600、12年目$7400で、合計$14680、つまり、1ドル120円で換算すると、登録維持費用だけで176万1600円かかります。

これらを考え合わせると、米国ではフルに権利を維持すると、300万円位かかる計算になります。

また、中国等の場合は、安い事務所だと、翻訳と出願で40万強程度ででき、日本事務所の手数料も合わせても60万程度で出願できます。しかしながら、中国の場合、拒絶理由が何度も出るという特徴があります。

3回位は普通で、5回位出ることもあります。中国の場合は、中国語が分からない場合には日本語に翻訳してもらうので、その費用が発生します。すると、拒絶理由対応1回で中国代理人に20万円位支払うことがあります。

これに日本代理人手数料も追加されますし、5回拒絶理由が出ると、100万円を超えてしまいます。

欧州の場合は、移行費用も高額ですが、米国に出願している場合は英訳費用が不要ですので、数十万円で移行できます。しかしながら、欧州では維持年金というのがかかります。これが結構高くて、8万円とかになります。それが毎年かかるので、かなりな負担になります。

欧州統一特許で欧州全域で権利化することもできます。この場合はおそらく500万円以下で欧州全域(といっても加盟国のみ)で権利化できるので、31か国全部で権利化するよりはかなり安くなっています。以前は各国毎に翻訳文を提出するのに費用が莫大な費用がかかっていましたから。

いずれにせよ、外国出願して、権利を維持する場合には、200~300万円がかかる場合があります。もちろん、権利を維持するかどうかは、ビジネスの状況を見ながら判断すればいいわけで、費用対効果から言って、登録を維持する費用よりも、独占の利益の方が大きければ維持すればいいし、特許を維持するよりも利益が少ないのであれば、最後の12年目の登録料7400ドルを支払わなければいいだけです。

通常は利益が100万円もない、ということは考えにくいので、維持すると思いますが。

いずれにしても、海外出願(外国へのPCT出願の国内移行)は、費用対効果の観点から考える必要があります。マーケットがあり、権利行使が可能な国であれば、原則は出願するのがよいです。

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ライター紹介 ライター一覧

大平 和幸

弁理士、農学博士、特定侵害訴訟付記弁理士。東京大学大学院(修士課程)修了。修了後、大手洋酒食品メーカーでバイオテクノロジーの研究開発に約18年従事。その後特許情報部(知的財産部)、奈良先端科学技術大学院大学特任教授。特許流通アドバイザー。大平国際特許事務所所長。弁理士会バイオライフサイエンス委員会副委員長。iPS細胞特許コンサルタント。食品、医薬品、化粧品、バイオ等の化学分野が得意。機械、装置、ソフトウエア等の出願実績あり。

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