特許出願の活用率
以前、会社で特許出願のうち、どの位を実際に活用しているか?というような調査をしたことがある。
事業をしているのであれば、防衛特許という範疇に入るものがあるので、かなりの確率で使用されていると思われる。例えば30%~70%が実際に事業に貢献している、と言えるだろう。
しかし、大学等事業をしない場合、ライセンス収入にどの位の特許が結びついているか?と言えば、10%も行かないと思われる。
かなり前にアメリカの大学のTLOの関係者が言っていたところでは、収益を生んでいるのは、出願した特許の2~5%とのことだった。もちろん、これはかなり大きな収益と言う意味で、小さな収益は他の特許も生んでいるようだが。
そういう意味では特許出願して自ら事業をせずに、ライセンスのみで収益をあげるのは非常に難しい。
とはいえ、売れないように思われる特許も、例えば50社、100社と当たれば、どこかで売れる、という話も聞く。
要は、売り込む人の情熱があれば、ライセンスもうまく行く場合もあるということだ。
逆に言えば、発明者やTLO部員があまり売る気がない特許出願や特許はなかなか売れない、ということだろう。
また、発明者が事業化に非常に熱心であれば、その特許を使用した製品が上梓される可能性は高まる。この場合は自らマーケットを作る形になる場合もある。
特許出願をするからには、絶対に実用化する、という強い気持ちで出願すると成功しやすいように思う。