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日本企業の特許活用は会社(事業)を守ることが主

今日の日経新聞に中央知財研究所の報告で、日本企業は特許(出願)は自前主義(自社で開発し特許出願する主義)、侵害に対して攻撃することが少ない、知財を手に入れるために企業買収(M&A)することが外国企業に比べて少ない、という話が出ていました。外国企業の方が積極的に特許を活用しているようです。

元々日本企業の知財部はそれほど優秀な人が行く場所ではなく、昔はおじ捨て山のようなところだったので、そういう部署からM&Aの企画を出しても通りにくかったのかも知れません。侵害訴訟をしようとするとコストばかりかかる、と事業部から文句を言われることもあります。

戦略的に見れば数百億円も出せばライバル企業を買収でき、特許侵害の脅威もなくなる場合でも知財部から提案してもなかなか買収という話にはなりにくいようです。事業部からそういう話が出れば話は早いのですが、特許面のメリットからの買収というのはあまり日本では多くないような印象があります。それに対して、アメリカのマイクロソフトやGoogle, Facebook等は特許を数百件単位で購入していますし、訴訟合戦も積極的にやっています。つまりアメリカの方が特許を活用できているように思います。

日本企業の場合、会社の研究所があるので、外部からどんどん特許を購入するのでは、研究所員の存在意義が問われるので、研究所関係者は通常は自社の研究員に研究をさせようとします。研究者も自分の方がもっといい発明ができるので他社の発明は不要、というのが通常でしょう。他社から特許(出願)を買えばいいのなら研究所を自前で持つ意味も少なくなりますから。

そういう意味では従来、特許(出願)は自前主義、侵害訴訟はできるだけ避けて和解に持ち込む日本企業のスタンスは今後の国際競争では不利になるおそれがあるでしょう。

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ライター紹介 ライター一覧

大平 和幸

弁理士、農学博士、特定侵害訴訟付記弁理士。東京大学大学院(修士課程)修了。修了後、大手洋酒食品メーカーでバイオテクノロジーの研究開発に約18年従事。その後特許情報部(知的財産部)、奈良先端科学技術大学院大学特任教授。特許流通アドバイザー。大平国際特許事務所所長。弁理士会バイオライフサイエンス委員会副委員長。iPS細胞特許コンサルタント。食品、医薬品、化粧品、バイオ等の化学分野が得意。機械、装置、ソフトウエア等の出願実績あり。

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