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英文による特許出願依頼

海外の大学の研究者との共同研究の場合、英文で明細書案が送られてくることがあります。

また、先生によっては英語論文を特許出願の資料として下さる場合もあります。日本語の下書きなしで、いきなり英語で論文を書く人も多いですから。

英語が得意な弁理士であれば、英語論文から特許明細書を作成するのはそれほど大変ではありません。

しかし、その分野が専門でなかったり、英語があまり得意でない弁理士や特許技術者の場合は、一度外部または事務所内部の翻訳作業を入れるのでその分、時間と費用がかかる場合があります。

特許翻訳は通常の翻訳と異なり、専門的な技術翻訳なので、通常の翻訳よりも費用がかかります。1ワード40円~50円の事務所もあります。なので、翻訳費用だけでもかなりな額になることがあります。

日本語から英語に翻訳する場合は、さらにクレームの書き方もあるので、弁理士の法律的な検討の費用もかかります。この部分は弁理士でないとできないと思われます。ベテランの特許翻訳家も似たような形式では翻訳できる場合もないとは言いませんが。

いずれの場合でも、最終的には翻訳文は弁理士がチェックすることになります。一見正しく見えても、科学的にみたらおかしい部分や誤訳もありうるからです。

このような手間を省く解決策として、米国への仮出願を英文でする、という選択肢があります。

米国仮出願の場合、英語論文を付けてそのまま出願することが可能です。

しかしながら、ここで重要なポイントが誤解されていることがあります。米国人(企業)の仮出願には特許請求の範囲(請求項、claim)がきちんと書かれている、ということです。

日本人は、仮出願は特許請求の範囲は不要、という認識をしている人も多いですが、それでは争いになった場合に、いつ発明概念が完成していたか、どうやって証明するのでしょう?

やはり発明概念をきちんと認識していたと示すためには、仮出願であっても特許請求の範囲は必要と思います。もちろん、英語論文にきちんと発明概念が書かれていればそれでもいいのですが、そういう場合は非常に稀だと思います。

そういう意味で、英文による特許出願依頼の場合は、英語が得意な弁理士に依頼するのが得策です。もちろん、大平国際特許事務所は英語が得意で、英語論文を数十読むのは苦になりません。英語論文での特許出願依頼も歓迎いたします。

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ライター紹介 ライター一覧

大平 和幸

弁理士、農学博士、特定侵害訴訟付記弁理士。東京大学大学院(修士課程)修了。修了後、大手洋酒食品メーカーでバイオテクノロジーの研究開発に約18年従事。その後特許情報部(知的財産部)、奈良先端科学技術大学院大学特任教授。特許流通アドバイザー。大平国際特許事務所所長。弁理士会バイオライフサイエンス委員会副委員長。iPS細胞特許コンサルタント。食品、医薬品、化粧品、バイオ等の化学分野が得意。機械、装置、ソフトウエア等の出願実績あり。

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