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最先端研究と特許出願

バイオ・テクノロジーが得意な弁理士 先端医療特許出願
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私は奈良先端科学技術大学院大学の知的財産本部に勤務していたことがあるので、先端科学技術を特許化する仕事をしていました。

なので、最先端の研究成果を特許にするためにかなり知恵を出していました。

ただ、最先端技術は実用化には遠いものも多く、果たしてこの発見を元に特許出願しても、特許の存続期間が満了するまでに実用化できるだろうか?というものもありました。例えば、量子コンピュータに関するもので、テレポーテーションみたいなことができる、という発明は将来的には夢がありますが、実現には何十年もかかると思われます。

また、完全に基礎理論だけでスケールアップできるかどうかはかなり疑問、という発明もありました。

そのように実用化まで相当な開発研究が必要な特許(出願)については、最近の企業はあまり食指を動かしません。開発に落とし込むところまでほとんど全部できているような発明でないと売りにくい状況でした。

そういう意味では基礎理論の発明を特許出願してもライセンスできる可能性は低いです。

とはいえ、だからと言って、大学の応用発明が売れるか?というと必ずしもそうではありません。企業が全力でお金と人を投入している分野に大学の先生が参入しても資金と技術者の数では圧倒的に不利なので、せいぜい、大企業の研究の一部を手伝うのがせいぜいだと思われます。

そんな中で私が希望が持てると思うのは、基礎的な汎用技術の発明、つまりリサーチツールではないかと思います。

米国でも、遺伝子組換え技術、モノクローナル抗体の製造法、PCR等、ノーベル賞の基礎技術が大きな成功を収めました。日本でもiPS細胞の特許はライセンス収入が1億円を超え、今後は臨床研究も始まりますからさらに大きな収入が見込めます。

そういう意味からいうと、全く新しい世界を開く基礎技術を開発し、その基本特許を取ることが、最先端研究では有効ではないかと思われます。

 

 

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ライター紹介 ライター一覧

大平 和幸

弁理士、農学博士、特定侵害訴訟付記弁理士。東京大学大学院(修士課程)修了。修了後、大手洋酒食品メーカーでバイオテクノロジーの研究開発に約18年従事。その後特許情報部(知的財産部)、奈良先端科学技術大学院大学特任教授。特許流通アドバイザー。大平国際特許事務所所長。弁理士会バイオライフサイエンス委員会副委員長。iPS細胞特許コンサルタント。食品、医薬品、化粧品、バイオ等の化学分野が得意。機械、装置、ソフトウエア等の出願実績あり。

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