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バイオインフォマティックスと特許出願

生物情報学(バイオインフォマティックス)はもう10年以上前から盛んになっていたが、ゲノム配列が解析されてさらに重要になっている。

ヒトゲノムやヒトの完全長cDNAプロジェクトの時代には、ゲノムサイエンスはコンピューターサイエンス、と言われていたが、ヒトゲノムをショットガンシークエンスするためには、国防総省クラスのスーパーコンピューターが必要と言われていた。

そして、ゲノムサイエンスをしていた友人はソフトウエアを開発できるかどうかが勝負、というようなことを言っていた。

つまり、バイオサイエンスの中でも、ゲノムサイエンスを研究する場合には大型コンピュータを使った解析は不可欠でUnixマシンを使いこなす必要がある。

ただ、ゲノムサイエンスで、全ゲノム配列が決定され、完全長cDNAがクローン化されると特許出願が非常にやりにくくなった。

cDNAと同じものを見つけても進歩性がない、と言われて特許が拒絶されてしまうという問題があった。

大抵の場合、アミノ酸配列から機能が予測され、そのとおりの機能であれば進歩性が無いことになる。

なので、全く未知の機能の遺伝子を見つけるか、既知遺伝子の異なる用途を見つけるとか予想外のことが無ければ遺伝子を特許出願しても特許にならない、ようになってしまった。

とはいえ、ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授のように既知遺伝子を4つ導入するだけiPS細胞ができる、というように既知遺伝子の全く新しい使い方を見つければ特許になる。

遺伝子特許は物そのものの特許なので、非常に強力なため、乳がんの診断に使われる遺伝子がアメリカで最高裁まで争われている。一応遺伝子特許の有効性はCAFCで認められ、アメリカのバイオベンチャーは胸をなでおろしているが、最高裁の判決がどうなるか注目したい。

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ライター紹介 ライター一覧

大平 和幸

弁理士、農学博士、特定侵害訴訟付記弁理士。東京大学大学院(修士課程)修了。修了後、大手洋酒食品メーカーでバイオテクノロジーの研究開発に約18年従事。その後特許情報部(知的財産部)、奈良先端科学技術大学院大学特任教授。特許流通アドバイザー。大平国際特許事務所所長。弁理士会バイオライフサイエンス委員会副委員長。iPS細胞特許コンサルタント。食品、医薬品、化粧品、バイオ等の化学分野が得意。機械、装置、ソフトウエア等の出願実績あり。

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