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この発明(特許出願)は特許になりますか?という質問

非常によく聞かれる質問として、この発明を特許出願したら特許になりますか?というものがあります。

特に個人の方にとっては20万円~50万円も出して特許出願するのですから、特許にならなければお金をどぶに捨てることになります。

会社であれば、その特許があることで他社が自社の事業に入ってこれなかったり、参入を見合わせるというだけで自社商品の売上が確保できるので、特許にならなくても特許出願するだけである程度目的は達成できます。

これは個人でも同じことで個人で何かを販売している場合は、特許出願中と製品に書くことで他社がマネしようという気がなくなればそれだけで目標が達成できるので、これも特許にならなくても問題ないわけです。

ただ、自分では事業をせず、ライセンスを目的とした特許出願の場合は、会社によっては特許にならないとライセンスを受けてくれないところもありますし、特許出願の段階でオプション契約(一定期間他社に話を持ちかけない代わりに一定額を支払う契約)は可能ですが、最終的に特許にならなければオプション契約の一時金しかもらうことができません。

オプション契約の一時金としては一般的には50万円~100万円程度が多いです。

ただ、更新してくれればそれが数年続くこともあり、3年続けば150万円~300万円の収入が得られる場合はありえます。これは特許出願中に得られる収入なので、必ずしも特許にならなくても特許出願費用程度は回収できる可能性はあり得ます。

その後、特許になって世界中で出願していれば、売却すれば1億円で売れたというケースを聞いたことがあります。

そういう意味では特許にならないと大きくは稼げませんが、特許出願段階でもうまくすれば数百万円を稼ぐことは可能です。もちろん、そのためには企業がどうしても欲しい、という発明である必要がありますが。

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ライター紹介 ライター一覧

大平 和幸

弁理士、農学博士、特定侵害訴訟付記弁理士。東京大学大学院(修士課程)修了。修了後、大手洋酒食品メーカーでバイオテクノロジーの研究開発に約18年従事。その後特許情報部(知的財産部)、奈良先端科学技術大学院大学特任教授。特許流通アドバイザー。大平国際特許事務所所長。弁理士会バイオライフサイエンス委員会副委員長。iPS細胞特許コンサルタント。食品、医薬品、化粧品、バイオ等の化学分野が得意。機械、装置、ソフトウエア等の出願実績あり。

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