特許調査(先行技術調査)
この記事は約 3 分で読めます。 1,329 Views
初めて発明を特許出願する場合、注意しなければならないのは他の人が似たような発明をしていないか?ということです。
今現在市場で売られていない(出回っていない)から誰も発明していないはず、と考える発明者の方は非常に多いです。
しかし、企業で発明をしていればわかるのですが、特許出願をしても、実際に製品になるのはそのうち、半分もなく、製品が継続的に売れて生き残るのは10%もないと思います。
例えば、飲料の場合は毎年春と秋に新製品ラッシュで年間1000以上の新製品が出ますが、生き残るのはそのうち3つ、つまり、千三(せんみつ)等と言われます。
これらの1000の新製品が全て特許出願されるわけではありませんが、新製品開発をしても、ヒット商品としてロングセラーになる可能性は非常に低いと言うことです。
ですから、市場に出ていないから誰も発明していないはず、というのは間違いです。市場に出ている商品の裏にはその何倍もの世に出なかった発明や発売したけど売れずに撤退した発明が無数にあるのです。
例えば、焼酎で野菜や果物を入れて新しい焼酎を発明した、と思っても、過去の特許文献に記載されていたことがありました。
開発者は、見たことも聞いたこともないので新しいはず、と考えて開発したわけですが、実際には70年も前に沖縄の人が発明して特許出願していた、といったケースが現実にありました。
焼酎のように古くからあるものの場合は、非常に長い歴史があるわけですから、人間が考えるようなことはほとんど全て試しています。
しかし、それで新製品ができて発売したとしても、消費者の嗜好に合わずに、製造販売を中止することは飲料などの嗜好品では日常茶飯事です。
コンビニの棚を見ていても、新製品が出たと思ったら見なくなり、コンビニで定番商品として、いつも棚にある商品は極く少数です。つまり、発明品として過去に発売されても、あまり売れ行きが良くなかったので製造販売を中止した製品もたくさんあるのです。
ですから、発明をして、特許出願をする場合は必ず特許情報プラットフォームJ-platpat(旧データベース:特許庁電子図書館)で特許検索をして、似たような発明がないか調査するのがよいです。少なくともズバリの同じ発明がないことだけは確認すべきです。
でなければ、出願費用が全くの無駄になってしまいますから。
もっと言えば、発明をする前に、その分野の先行技術を調査してから発明の企画をするのが無駄を省くコツです。
大平国際特許事務所も特許調査を得意としております。所長の大平は企業時代にあらゆるデータベースを使って特許調査を行っておりました。STN、Dialogなど海外のデータベースの検索も得意です。お気軽にお問い合わせ下さい。