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特許出願明細書とビジネスモデル

私は特許流通アドバイザーとして大学の特許を売ることを仕事にしていた時期がありました。

その際、特許出願の明細書を読んでも、何に使うかがイメージできない明細書もかなりありました。

例えば、ダイヤモンドの製造装置でも、本当はまだ未完成で十分使える状態ではないものが特許出願されていて、ある程度時間を割いて理解して先生に話を聞きに行ったら、その発明は未完成だから売りに行かないで下さい、今やっているのがもうすぐ完成するので、それからライセンス活動をして下さい、と言われました。

そのようなことは一切特許出願明細書からは読めないので、非常に画期的な発明のように見えるものが実は再現性が無かったり、意味がよくわからないものが、実は非常に画期的な発明で大企業が皆欲しがるものだったり、と特許出願明細書を読むだけではマーケットやその発明の完成度、需要がわからないことがよくありました。

そのあたりは発明者の先生の話を何回も聞かないとわからないケースもあります。何ができて、何ができていないかも、何回も行かないと、そこまで説明してくれないケースもあります。

会社の知的財産部では、発明者から話を聞いて、発明を理解して、さらに研究所まで行って現物を見て、やっと理解でき、そこから、特許出願明細書を発明者に書いてもらって、それを知財部員が広くて強い権利になるように拡張する、という流れになり、長いときは、最初の発明相談から1年後位に特許出願する場合もあります。

そこまでやり取りをしてブラッシュアップした発明はかなり明細書も充実したものになり、学会賞を取ったりすることもありました。

そういう意味では、弁理士事務所に早目に相談して発明をブラッシュアップできる時間を取れば素晴らしい明細書ができます。ただ、事務所によっては高額になる場合もあるので、料金体系を十分説明してもらい、相談時間、修正回数によりどの位の費用がかかるのか、事前に見積を出してもらうのがよいでしょう。

しかし、例えば50万円以上かかったとしても、使えない明細書で特許出願してお金をどぶに捨てるのに比べれば、ライセンスや売却できる特許の方がよいのは言うまでもないと思います。

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ライター紹介 ライター一覧

大平 和幸

弁理士、農学博士、特定侵害訴訟付記弁理士。東京大学大学院(修士課程)修了。修了後、大手洋酒食品メーカーでバイオテクノロジーの研究開発に約18年従事。その後特許情報部(知的財産部)、奈良先端科学技術大学院大学特任教授。特許流通アドバイザー。大平国際特許事務所所長。弁理士会バイオライフサイエンス委員会副委員長。iPS細胞特許コンサルタント。食品、医薬品、化粧品、バイオ等の化学分野が得意。機械、装置、ソフトウエア等の出願実績あり。

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