拒絶理由通知の先行文献を読まない弁理士と読み込む弁理士

クライアントと話していたら、ある弁理士は、拒絶理由で引用された特許文献や論文等を読まず、全部研究者に読んで反論を考えるように押し付けてくるのでとても苦労した、と言っていました。

私は先行技術文献はほぼ全体を読むことにしているので非常に驚きました。拒絶理由への反論の中身を発明者に考えてもらうのは当然有効なのですが、それにしても、弁理士が引用文献を全く読まずに発明者に読ませて反論も発明者が作るのであれば、弁理士は形式を整えて特許庁に提出するだけです。これでは単なるメッセンジャー、取り次ぎ業者みたいなものです。

そんな弁理士は淘汰されていくでしょう。

私の事務所では、拒絶理由で引用された文献はもちろん、発明者が持ってきた資料も極力全部目を通すようにしています。

それができるのも、研究開発を20年以上やり、大学のセミナーでも1晩で50報位の論文を斜め読みして発表したりしていたので、論文を読むスピードが速く、ポイントを理解するのも早いからだと思っています。

東大大学院時代の米国の教授から帰国されて教授になった先生からは、PNAS(Proceedings of National Academy of Science)という英語科学雑誌の記事は5分位で1報読まなければダメだ、と言われていましたから、そういう意識で読んでいたため英語力も語彙力も、専門知識もかなり付いたと思います。

そうした研究開発経験の無い弁理士だと、実験データを見ても具体的なイメージもわかず、読んでも何のことかわからないかも知れません。また、このデータは間違っている、というのにも気づかないおそれもあります。

私などは誤差のエラーバーを見れば、このデータは無意味、というのが即座にわかるので、そう言って審査官に反論して特許にしたこともあります。

最初は拒絶理由を読んだら、引用文献をざっと読み、反論のポイントを発明者にコメントします。そのうえで、発明者(研究者)にこういう反論が考えられるが、それでよいか、他に反論できることはあるか?と聞きます。

それというのも、研究者の目で拒絶理由の引用論文を読んでも、特許性の面からは見ず、研究者の視点で見るので、特許性にどう関係するかはわからないからです。それに、発明者は引用文献を過大に評価する傾向があるように思います。

弁理士であれば、論文を読んでも、この部分は拒絶理由に対する反論に使える、この部分は使えない、というのが瞬時にわかります。

しかし、大学等の研究者が論文を読むと、このデータの取り方は正しくない、これでは証明したとは言えない、というような、細かい矛盾点には気づくのですが、特許性に関与する、新規性、進歩性の概念を十分理解していないために、せっかく論文を精読しても反論が特許的にはピント外れになってしまうことがあります。

もちろん、中には本質をずばりついてくるような優秀な研究者もいますが、それでも、優秀過ぎて逆にずれる、という人もいたりします。

弁理士としては、通常は論文を読んで、しっかりコメントや意見書案を作成すべきでしょう。その際、斜め読みして必要な部分のみしっかり読む、という弁理士も多いです。それにより的確に反論でき、特許にできるとすれば、その方が時間が短くてすみ、クライアントへの費用請求もよりリーゾナブルになるのであれば、必ずしも全文を精読する必要まではないのかも知れません。

大平国際特許事務所では、簡単にクリアできる場合は別として、難しい拒絶理由に対しては徹底的に論文を読み込み、アリの一穴のような、穴を見つけて、そこから拒絶理由を崩していくのが得意です。

ですから、例えば、非常に小さい字で書いてあるほんの一行の記載を見つけることで、通常は特許にならない場合でも、逆転して特許にすることができることがあります。そういう経験を何度もしてきました。

というか、むしろそれに快感を感じていて、いわばやりがいとさえ言えます。

ですので、拒絶理由が難しいと思っても決して諦めず、ぜひ大平国際特許事務所にご相談下さい。多くの場合に突破口が見つかると思います。現状、移管費用をいただいていませんので、お気軽にご相談下さい(ただし、成功報酬は正規料金をいただきます)。

もちろん、このような対応をすると時間がかかり、コストパフォーマンスが悪くなる、という面もありますから、何でもかんでも論文全体を精読する、というわけではありません。キーとなる論文に対して徹底的に読み込む、ということです。

それ以外にも、大平国際特許事務所では、分厚い特許文献を素早く読む方法や、他の技術文献を組み合わせて反論する方法なども得意で、審査官を説得する文章力とあいまって、非常に高い特許査定率を誇っています。

高品質な拒絶理由対応が必要な場合はぜひご相談下さい。

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