人工知能(AI)が特許出願を審査?

特許庁は来年度(明日からですが)、人工知能(Artificial intelligence)を審査に試用するために7000万円の予算を計上したそうです。

方式審査や、簡単な新規性調査等には使えるかも知れません。

また、先行文献調査を人工知能が行った場合、読むスピードが人間よりもはるかに速いでしょうから、膨大な文献を調査し、より近い先行文献を見つけられる可能性はあると思われます。

そうすると、拒絶理由もより的確なものになるので、特許になったものの信頼性は上がると思われます。

そして私が危惧しているのが、人工知能のディープラーニングと機械学習機能です。これにより、反論に対してさらに反論する知恵がつきますから、全審査のパターンを学習されると、反論してもそれに対してまた反論してくるおそれがあり得ます。

そうなると、中国のように何回も拒絶理由が出て、なかなか特許にならない、ということも起こり得ます。

また、せっかく知恵を絞って考えた論理が1回は使えても、その後からは学習して対応してくるおそれもあり得ます。

そういう意味では、人工知能により審査をするのであれば、反論する側も人工知能を使って知恵を蓄積する必要があるかも知れません。

ただ、知識が膨大にあると、それに対抗することは非常に難しいです。その分野の専門の大学教授と議論して勝てる可能性はまずないでしょう。もし人工知能が大学教授並みの知識と知恵を身につけるとしたら、それに反論して特許にするのは相当難しくなる可能性があります。

人工知能の進化は驚くべきスピードで進んでいます。特許審査が人工知能によりなされるようになる日は思ったよりも早く来るかも知れません。そうなれば、特許庁審査官も少なくて済むようになるでしょう。