特許審決 非常に難しい拒絶理由通知への対応

特許出願をして、審査請求をすると、稀にはいきなり特許査定が来ますが、通常は拒絶理由通知が来ます。

その場合、意見書と(必要により)補正書を提出して反論するわけですが、非常に近い特許や論文があると、引用文献(先行文献)に記載の発明との差を出すのが難しく、そうなると反論が非常に難しいです。

それに、海外の明細書では、実施例が少なくても広い権利が取れる場合があります。特に欧州は実施例が1つでも広い権利が取れます。欧州特許では、科学技術への貢献の度合いによって権利の広さが決まるからです。

全く新しいフィールドを拓くような発明にはより広い権利が与えられることが明文で規定されています。

米国では、点の発明から広げることが可能です。

これに対して、日本の場合は、最低3つ程度は実施例がないと一般化できません。

例えば、植物全体で権利化しようと思えば、タバコ、イネ、ナズナ等3種類程度の実施例があれば、植物全体を押さえられる可能性があります。

欧州では1個あれば植物全体でも権利化できる場合があるので日本よりも記載要件が甘いです。

そのため、今回の欧州からの特許出願の拒絶査定不服審判での意見書、補正書は非常に苦労しました。それでも反論が認められて特許になったのでほっとしました。

これで欧州の少ない実施例、記載要件でも、日本で何とか権利化できることがわかったので、残りの欧州からの特許出願についてもどんどん特許査定を得られるのでは?と期待しています。