バイオベンチャーを支援する弁理士

バイオベンチャーは、特許が命です。特許があるからこそ、ベンチャーキャピタルも投資しますし、価値ある特許があれば大企業にバイアウトすることもできます。あるいは、大企業から巨額の委託開発費用をもらって研究開発することができます。

例えば、私が聞いた事例では、ある特許を持つ米国のベンチャー企業は、大企業から250億円位の研究開発費をもらったそうです。そのためには、もちろん、特許に穴があってはなりません。完璧な特許でなければ、大企業が潰したり、エスケープできるので、そんな特許は誰も欲しくないわけです。

そういう意味でアメリカのバイオベンチャーは特許出願の費用には糸目はつけません。1出願300万円でも当たり前です。第一、全世界に出願すれば1億円はかかるので、特許出願に300万円を惜しむ必要もないわけです。

それに対して、日本のバイオベンチャーがそこまで特許を重要と考えているかは疑問があります。また、1出願に300万円もかけて完璧な特許出願をしよう、というベンチャー企業はむしろ少ないでしょう。

しかし、その投資が後に数百億円になって帰ってくるのであれば、正しい投資と思われます。

とはいえ、バイオ専門の弁理士と言っても誰でもが、最高の特許出願明細書を書けるとは限りません。同じバイオ分野でも得意、不得意もありますし、バイオ専門といっても、学部卒なのか、修士か、博士か、や、研究開発に従事した期間等によっても知識レベルに雲泥の差があります。

大平国際特許事務所の所長はバイオテクノロジーの研究開発を20年以上やってきており、大学の特任教授も務め、普通の大学の教員以上の専門知識がありますし、サイエンティストとしての発想力もあります。それに加えて知財実務経験が10年以上あります。バイオベンチャーとしては、そういうその道何十年のサイエンスのプロでもある専門家を選ぶのもお勧めです。

それに加えて、大平国際特許事務所ではベンチャー支援策として、コーチングも行っております。米国では成功する経営者の多くがコーチを雇っています。知財支援のみでなく、コーチングにより、経営全体についても支援できます。さらにマーケティング・コンサルティングも可能ですので、ベンチャー起業支援の特許事務所としては、非常に適した特許事務所と言えると思われます。バイオベンチャー関係者の方はお気軽にお問い合わせ下さい。

ニコンがマイクロソフトからライセンス許諾

ニコンのアンドロイド搭載カメラについて、マイクロソフトの特許のライセンス許諾を受けたそうだ。1台あたり、3ドルから6ドル程度のライセンス料が支払われるらしい。

マイクロソフトは特許ポートフォリオをオープンにライセンスする戦略のようで、1100ものライセンス契約をしているという。

IT分野では特許を取るよりも先行者利益を狙う、というのが2005年頃よく聞いた戦略だったが、マイクロソフトは2003年頃からライセンスをしているらしい。

IT分野には非常に多数の特許出願がなされており、ライセンスを受けないと事業ができない場合もかなり多いと思われる。

今後はIT分野でも電気業界のようにクロスライセンスが増えてくるのではなかろうか。

国内(パリ)優先権主張を伴う特許出願

特許出願をして、1年以内であれば、データや内容を追加して特許出願することができます。最初の出願が不十分だったり、新たなデータが出た場合等に使われます。国内優先権主張出願をすることで、最初の出願に記載した部分については、新規性、進歩性の判断基準日が先の出願日になるというメリットがあります。

大学からの特許出願では、学会発表直前に緊急出願しておいて、その後2週間以内位に出願しなおす場合もときどきあります。これは大学知財部に相談するのが学会の直前だったりした場合に起こります。

企業でも、最初の出願から1年以内に新しいデータが出れば追加して出願する場合があります。

後の特許出願の特許請求の範囲に影響を与えるデータを追加した場合、その特許請求の範囲の新規性、進歩性の判断基準日はそのデータを追加した日になります。すると、その前に発表していた場合は、新規性が無くなっているので特許取得できません。

そういう意味では、国内優先権主張出願の可能性がある場合は、発表は控えた方が無難です。企業ではそうしているところが多いと思われます。出願公開されるまで発表しない方針の会社もあります。

大学では、発表しないと研究費がもらえなかったり、博士号や修士号に影響が出る場合があり、どうしても早期に発表してしまいます。そういう場合は、特許請求の範囲を段階的に書いておいて、追加データによって全部の請求項が影響を受けないようにするのも一つの考え方でしょう。

国内優先権主張出願に限らず、パリ優先権を主張した特許出願、パリ優先権を主張した国際特許出願でも、できれば後の出願まで発表しない方がよいです。

 

発明と潜在意識

特許出願される発明の90%以上は組合せ発明と言われている。

つまり既存技術を組み合わせて改良した発明である。日本の発明ではこういう発明が多い。おそらく世界的にもそうだと思われる。

しかしながら、エジソン等アメリカの発明者は潜在意識を使ってアイデアを発想する手法も合わせて用いることで画期的な発明をしていたそうだ。

アメリカのある発明者は、潜在意識と交信するための専用の小部屋を作り、そこにこもってアイデアを出していたという。その小部屋には、小さなテーブルがあるだけで、外部からの光も音も遮断していたそうだ。

そこにこもってアイデアが出るにまかせてノートに書きつづったという。ときには3時間くらいぶっ通しでアイデアがあふれ出ることもあったようだ。

そして、潜在意識から出た発明は改良発明ではなく、画期的な発明だったという。当時の科学知識では到底説明できない理論が勝手に降ってくることもあったそうだ。

そういう意味では、研究者もただ、ひたすら実験をするのではなく、時には瞑想をして、潜在意識の力を借りてみてはいかがだろう?斬新なアイデアが天から降ってくるかも知れない。

それを特許出願すれば億万長者になれる可能性もあると思う。町の発明家にもぜひこの方法をお勧めしたい。私の発明コーチングでは、潜在意識とつながれるように誘導することもやる予定である。

また、潜在意識を活用して成功するためのセミナーも行っている。こちらのセミナーは3月2日に東京銀座で行う予定であるが、目標達成、夢実現率が極めて高い点で他の非科学的な自己啓発セミナーとは全く異なるものである。

参加者の100%が夢を実現したセミナー

 

特許出願数を増やすには?最先端研究開発支援プログラム(FIRST)中間評価

政府の総合科学技術会議が最先端研究開発支援プログラム(FIRST)に対してまとめた中間評価で、特許出願数が少ない、という指摘があったそうだ。

FIRSTプログラムでは、山中伸弥iPS細胞研究所長ら、日本を代表する研究者30人に1000億円の研究費を出すプログラムだが、17件の課題について特許出願数が少ない、と指摘されたという。

最先端プログラムは当初、1研究あたり、90億円で、30人で2700億円を予定していたが、民主党政権になり、1000億円に減額された経緯がある。それでも研究者1人あたり30億円と、従来の研究費の100倍以上の額となっている。

研究期間は5年間で、2013年度までであと1年残っている。特許出願件数を増やすには、これまでの成果を見て、どれが特許になるか、判断する必要がある。

iPS細胞研究所は知財の専門家が常時研究ノートを見たり、研究者の相談に乗ったりしているので、発明の発掘はうまく行っていると思われる。

しかしながら、そうした専門家が常駐していない研究所では、研究者の判断で特許出願するかどうか決まる場合も多いと思われる。

そういう機関は外部の特許コンサルタントを依頼するのもよいと思う。私も何度かiPS細胞特許のコンサルティングをしたことがあるが、教授等の研究者は法律の考え方とは全く違う考え方をしている人も多かった。

科学研究では独創的な発想が求められるが、特許出願する場合は、それを審査官や裁判官に理解できるように書く必要があるし、謙虚だから小さな権利でいい、という価値観では他のライバルにおいしいところを取られてしまう。

逆に、非常に少ないデータでものすごく広い権利を取ろうとしても、それも特許法上、記載要件(実施可能要件)が満たされなければ、その権利範囲は認められない。

そのあたりのバランス感覚はかなり微妙であり、研究者の発想とはかなりの乖離がある。

それを埋めることができるのが特許コンサルティングであり、大平国際特許事務所も日本全国に対応しているので必要があれば、お問い合わせいただければ、と思っている。

特に私の郷里の香川県、四国、関西地区、中京地区等は帰省に合わせて訪問することも可能なので、遠慮なくお問い合わせいただきたい。北海道、東北、九州、沖縄についてもコンサルティングに合わせて特許出願のご依頼もいただければ訪問も可能なので、ぜひご相談いただきたい。それにより、質の高い特許出願が増えることが日本復興にもつながると信じている。

PCのトラブルと特許出願

特許出願端末のPCも機械である以上、いつかは壊れるし、地震や津波、落雷、火災、テロ行為等でデータが無くなるというおそれは常にありえます。

実は最近、当所のPCの1つがハードディスクが異常になり、警告が出て、その後しばらくしてHDDの回転が異常に遅くなり、最後は立ち上がらなくなりました。まだ購入して2年半しか経っていないのですが。

警告が出てもしばらくは使用できたので、その間に最新データのバックアップはできたので、事なきを得たのですが、これが、関東大震災のような災害が起きて、事務所のすべてのPCが壊れる、ということも全くありえないわけではありません。

そのような場合に、安全な場所にデータを保管しておけばいいのですが、日本全体が沈没したりしたらどこにデータを保管しておいてもダメですね。

それを考えれば、海外のデータセンターに保管できればいいのですが、それもセキュリティ上の不安があります。

しかし、VPN等暗号化したうえで海外のサーバに保存する手はあるかな、という気はしています。

壊れたのはDELLのPCで、修理依頼して翌日回収に来て、中2日で出荷、私が不在だったこともあり、受取は6日目になりましたが、実質出してから4日間あれば手元に戻ってきますから、このくらいの時間なら何とか大きな支障なく業務を遂行できると思います。

とはいえ、拒絶理由対応の最終日や、国内優先権主張出願、国際特許出願の期限が迫っていたらPCが故障したから、と言って待ってはくれません。

私の事務所では出願端末が4台あるので、少しくらい壊れても全く問題ないのですが、PC環境をもとに戻すための時間は勿体ないですね。HDDのトラブルはゼロにはできないのはわかりますが、限りなくゼロに近づけて欲しいものです。

日産自動車がシリコンバレーに研究拠点

日産自動車は、カリフォルニア州サニーベール市に車関係のIT技術を研究する拠点を開設した。世界最先端のベンチャー企業を生む地域に研究拠点を置くことで世界最先端技術を開発することが期待される。

サニーベールとは文字通り、雨が降らず年中日が照っていることから付いた名前らしい。そしてサンフランシスコは年中30度位で温かく、住みやすい。

さらには、サンドヒル・ロードというスタンフォード大学の脇の道路には、ベンチャーキャピタルが多数並んでおり、ベンチャーのメッカでもある。

そうしたところに日本の自動車メーカーが研究開発の拠点を置くことは日本企業がグローバル化するのに必要だと思われる。

日産自動車はタイや、インドでも開発拠点を持っており、研究開発を世界的に分業しようとしているようだ。

特許出願は現地から出す法律があれば、まずは現地に出願する必要があるので、アメリカでの発明はアメリカにまず特許出願すると考えられる。

そうなれば、前の記事でも書いたように、シリコンバレーの特許弁護士は非常に広い特許出願明細書を書くので強い特許出願となる。それが日本に逆輸入されることになれば、日本でも米国式の100ページを超えるような非常に広い権利を押さえられる特許出願明細書が増えて行くと思われる。

それは日本の特許制度にとってもよいことだと思われる。

 

 

特許収支が大幅黒字

特許使用料として海外に支払った額と、受け取った額の差を示す特許収支が大幅な黒字となっている。2012年は9528億円と過去最高額となった。

ただ、この内訳は、純粋な意味での外国企業へのライセンス料ではなく、海外子会社からの使用料が大半だという。技術輸出の71.6%が親子会社間の取引だったようだ。

医薬に関する特許技術に関しては海外の特許やノウハウ使用料に高額のライセンス料を支払っており、1兆円か2兆円位の赤字だったと記憶している。

それを海外子会社の使用料で相殺してプラスが1兆円程度出た、という話と思われる。

これは、米国のバイオベンチャーは極めて広い基本特許を押さえてその特許を使わないとその分野の研究ができない位に広い権利を取得している。なので、日本企業としてもその分野の研究開発するためだけに巨額のライセンス料、例えば、100億円位のライセンス料を支払うこともある。

米国の特許出願が非常に広い範囲を書けるのは、米国が非常に広い基本特許を認める場合があるからで、だからこそ、弁理士の発明を拡張する腕も重要になってくる。日本では、米国ほど広い権利範囲が認められないので、特許出願の際にもものすごく広い範囲を押さえる明細書を何十ページ、何百ページも書くことは少ない。

しかし、米国のように、1つの特許で100億円規模のライセンス収入を得ようと思ったら、とことん広い特許出願明細書を書き、欧米にも特許出願して広い権利範囲を確保すべきだろう。

そういう意味では、今後の特許出願戦略も世界戦略を考えたうえで行う立案する必要がある。

天然に存在する遺伝子の特許出願の特許登録(適格)性

天然に存在する遺伝子(DNA配列)は日本では特許出願して、新規性、進歩性があれば、問題なく物質特許になります。

そういう意味では今のところ特に問題はないのですが、米国では今最高裁で争われていて、連邦巡回裁判所(CAFC)では、遺伝子そのものは何とか特許適格性があるという判決が出たのですが、4月に最高裁でまた遺伝子の特許適格性についての判決が出るようです。

米国は判例法の国ですから、日本のように法律や審査基準であらかじめ細かく特許適格性を定めるのではなく、判例が法律と同じような意味を持ちます。

そう言う意味では変動しやすい面があります。

もし、遺伝子特許が米国で認められなくなると、米国のバイオベンチャーは経営がかなり苦しくなると思われます。

個人的には、遺伝子をクローニングする過程は、天然物から有効成分を単離するのと同じで、特許性がある、という説が妥当ではないかと思います。ヒトの30億塩基対から特定の機能を有する遺伝子を単離することは決して簡単なことではありませんから。

ただ、特定の企業が、それを診断薬として独占し、常識外れの高額でしか使えないようにするのは、どうかな、という気はします。今回の米国の訴訟もそうした構図で、市民団体が立ちあがった面もあり、どうしても必要な技術については、安価でも使える仕組みも必要ではないかとも思います。

一方で、ベンチャー企業も投資を回収しなければ経営が成り立たないわけで、その折り合いをどうつけるか、も大きな問題でしょう。とはいえ、米国では訴訟で法律が変わるので遺伝子の特許出願を中止する企業は少ないかも知れません。

以下の動画は2015年10月21日に作成したもので、最高裁で天然に存在する遺伝子の特許適格性が否定され、天然に存在する遺伝子、タンパク質等の特許が認められないという審査基準が出た後の状況を説明しています。バイオテクノロジー企業に取っては厳しい状況です。

 

発明者は変人が多い?

独創的な発明をする発明者(特許出願人)は、普通の人とは違う発想をするので、人とは違う変人、という印象を持っている人も多いようです。実際、みなさんの周囲の発明家を思い浮かべてもちょっと変わった人が多いかも知れません。

例えば、DNAの2重らせんを発見したジェームズ・D・ワトソン(コールドハーバースプリング研究所所長)は、靴下を右と左違うのを履いたりしていて、渡辺格慶応大学元教授も、あいつには勝てない、と言ったという噂がありました。

ワトソンの場合は、普段は普通の格好をしているけど、人に会う時だけ、頭をぼさぼさにして、わざと変な格好をしていたという話もありますが。

しかし、最近では、田中耕一さんや、山中伸弥京大教授のように、大発明をしても、至って普通の人も出てきているので、必ずしも変人や、個性が強くなくても大発明はできるのだと思います。

ただ、私の会った発明家の中には、変わった人も稀にですがいます。また、大学教授でも、データが非常に少ないのに、ものすごく広い権利を取ってくれ、という先生も現実にいました。そのあたりはきちんと説明すればわかってくれるので問題にはならないですが。

いずれにしても、必ずしも変人でなくても独創的な発明はでき、特許出願もできます。そして、特許でお金を稼ぐこともできます。なので、無理にエキセントリックになったり、アグレッシブになって周りに変に思われる必要は全くないですね。