特許出願の代理人(弁理士、特許事務所)を変える場合

特許出願を特許事務所の弁理士に依頼し、出願した後、何等かの事情で代理人弁理士を変更する場合があります。

例えば、担当していた優秀な弁理士がその事務所から別の事務所に移った、あるいは独立して自分の事務所を開業した、等の場合です。

あるいは、代理人弁理士と何等かのトラブルがあり、その代理人には任せられない、と考える場合もあります。例えば、特許料(登録年金)の管理を依頼しておいたのに、納付を忘れて特許権が消滅した、審査請求期限を過ぎて(徒過して)審査請求ができなくなり、権利化が不可能となった、拒絶理由への対応が下手で拒絶査定ばかりになる、などと言った場合が考えられます。

あるいは、拒絶理由への応答などを巡って口論となり、感情的なしこりが残るケースもあり得ます。

逆に代理人の側から、クライアントさんからの要求の割には通常以下の料金しか支払ってもらえず、経営上成り立たないためお断りせざるを得ない場合もあるかも知れません。

聞いた話ですが、80歳以上の高齢者の発明者の出願をしていた特許事務所が、発明者に、お前らは特許庁と組んでワシの発明を潰しているんじゃないか?とありえない疑いをかけられたこともあったそうです。そういう発明者の方は特許事務所としてもお断りせざるを得ないかも知れません。

上記のような場合、発明者は新しい代理人弁理士(特許事務所)に依頼するわけですが、そのための手続きとしては、新しい代理人弁理士に委任状を提出するだけでそれ以後の手続きを委任することが可能です。

ですから、弁理士や特許事務所を変更することは手続き上はそれほど大変ではありません。委任状1通でできますから。

ただ、特許事務所によっては、データの移管料、中途受任手数料を取ったり、前の事務所が特許登録の成功謝金を要求する場合はあります。

ですから、他の代理人弁理士に特許出願を移管する場合はそのあたりのことも十分聞いたうえで代理人を変更するかどうか判断されるとよいでしょう。

大平国際特許事務所では今のところ移管手数料をいただいていないので、今の事務所から無料で移管することが可能です(ただし移管した案件については登録になった場合に成功報酬はいただきます)。リーゾナブルな料金で最高品質の実務を提供いたします。

研究者歴20年以上、弁理士歴15年以上の研究も法律も究めた弁理士のレベルをぜひ体験して下さい。

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優先権主張出願と新規性、進歩性の判断時

例えば、韓国での出願に基づいてパリ条約による優先権を主張して日本に特許出願をするとする。

その場合、優先権主張の基礎となった出願と、後の出願の両方に記載されている部分については、新規性、進歩性等の特許要件の基準日が先の出願日となる。

そこで、基礎出願をしたのち、その特許出願に係る発明の製品を製造販売したとする。そうすると、その製品は公知となる。

その製品に関する特許請求の範囲が先の出願のままであり、実施例も特に追加されていなければ問題ない。

しかし、後の出願に、先の出願には記載していない製品の改良版を特許請求の範囲に記載した場合は、優先権主張の対象にはならず、後の出願日が特許性の判断の基準日となる。

そうすると、先に製造販売した製品が公知であるから、それに基づいて審査され、進歩性無とされるおそれがある。

そういう意味では、優先権主張出願の基礎出願の特許請求の範囲をそのまま訳して日本に特許出願するのが妥当と思われる。

もちろん、製品をまだ発表や販売してなくて秘密にしておいた場合は問題ないのだが。

大平国際特許事務所の強味

私の事務所の強味がどこにあるか、考えてみました。

所長は東大卒、博士、元奈良先端科学技術大学院大学特任教授、東京大学大学院、サントリー等で植物バイオの研究歴約20年、知財部歴10年で、最先端研究に強い、ライセンスも得意、契約交渉も得意、マーケティングや経営戦略にも強い、と言ったところかと思います。

で、重要なのはマーケティングに強い、ということで、単に特許出願だけでなく、売上アップの施策についてもアドバイス可能ということです。

もちろん、特許出願したからヒット商品になるかと言えば、技術的な素晴らしさと売れ行きとは食品の場合は必ずしもパラレルではなく、技術的に極めて高度であってもおいしくなければ飲料は売れません。

だからノーベル賞の発明を応用してジュースを作ってもおいしくなければ売れません。

そのあたりはマーケティングの領域で特許とは関係ありません。大平特許事務所では売上アップのアドバイスもできる、ということですが、それは特許とは全く無関係なアドバイスになります。

とはいえ、中小企業さんは技術的には非常に優れているものの、マーケティングやセールスが得意でないためにあまり売上が伸びない、というところもかなりあります。

そういう意味では、経営戦略、マーケティングまでアドバイスできるのは当事務所の強味かな、と考えております。ご興味ある方はお気軽にお問い合わせ下さい。

越後製菓が佐藤食品工業(サトウの切り餅等販売)に特許侵害訴訟で勝訴

越後製菓(新潟県長岡市)が佐藤食品工業(新潟市)を切り餅の特許権侵害で差止と損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(小貫芳信裁判長)は越後製菓の訴えを認める決定をして、上告を退けた。これにより、知財高裁の判決が確定した。

これにより、サトウの切り餅の佐藤食品工業の敗訴が決定した。賠償額は約8億円で、請求額の59億4000万円からはかなり減額されているが、越後製菓は他の製品についても損害賠償を請求しており、賠償額が膨らむ可能性がある。

http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/09/20/kiji/K20120920004156350.html

韓国からのパリ条約による優先権主張を伴う日本への特許出願

韓国から日本への特許出願の依頼を受けているが、どうも発明者が自分で日本後に翻訳するようだ。

昨年11月の韓国出願なので、日本にはそれから1年以内にパリ条約に基づく優先権主張をして特許出願をする必要がある。

そういえば、私が弁理士試験に受かったころに聞いた話では韓国から日本語訳にしてそのまま出願してくれ、と言われ、軽く読んだらひどい日本語で本当にそのまま出願していいかかなり悩んだ、という話があった。

台湾からの日本語訳もそれと同じようにひどい訳をそのまま出願してくれ、と言われたという人もいた。

そういう場合は少なくとも日本人に軽くでもいいのでチェックを受けておいた方がよいと思う。

そうしないとせっかく特許出願したのに権利が取れない、というおそれもある。

国際出願(PCT出願)であれば原文に基づいて誤訳訂正ができるので、誤訳があっても問題は少ないが(それでも請求の範囲がとんでもない訳だとまずいことになるおそれはある)、パリ優先の場合は、誤訳訂正が認められないので非常にまずい。

そういう意味では少しはこちらでも確認する必要がある、というか、きちんと確認する必要があると思われる。少なくとも、日本語として正しい表現には修正する必要があるだろう。

中国への商標登録出願

中国は特許出願も世界一だが、商標出願も130万件出願されており、先日商標調査をしたら、日本の出願人が希望する商標に類似の商標が3件見つかった。年間130万件も出願されていれば、類似商標もあって当然のような気がしてくる。

日本でも商標出願が増え、類似商標があることが増えているが、中国はそれを上回るペースで商標登録出願がされているので、日本企業も早めに自社の商標を押さえておいた方がよいと思われる。

日本では、区分が同じであればいくら大量に商品名を追加しても1区分分の費用しかかからないが、中国では無料でできるのは10商品名までであるのでその点は注意が必要だ。

 

中小企業が特許出願する意味

中小企業でほとんど特許を出願していない会社が特許を出願する意味としては、当然マネされないため、ということなのですが、十分な特許壁まで作らず、1~数個の特許でどこまで守れるか、ちょっと考えさせられる場合もあります。

特許をしっかり考えているような会社は100件以上の特許を出願し、ポリシーもしっかりしているのですが、初めて出願したり、1~数件程度の出願を単発的にする会社もあります。

もちろん、特許出願をしておけばそれが権利として成立した範囲ではライバル企業の実施を差止や損賠賠償ができるのでそれなりの抑止効果はあります。

例え数十万円程度の装置でも10台も作られればかなりの損害になりますから、特許出願して抑止力を持つことはそういう意味で有効だと思います。

ただ、こういうのは、相手が特許(出願)を見て参入を止めたかどうかは表には表れないので、効果がどれだけあったかは明確にはわからない場合も多いと思います。

しかし、他社の参入抑制効果は確実にあるので、中小企業も特許出願する意味は十分あると考えています。

尖閣諸島問題と特許出願・商標登録出願

中国とは尖閣諸島の話題でもちきりだが、私の関係している企業は比較的冷静に見ているようだ。特許出願や商標登録出願は10年先にどうなるかわからないので、出願を止めるわけには行かない。

日中国交正常化40周年事業を取り止めるというほどに日中関係が悪化しているが、これも次期執行部が決まるまでではないかと楽観的に見る向きもある。

日中国交正常化は故田中角栄首相(当時)が故大平正芳外相(当時)と行った歴史的な偉業で、もうそれから40年も経つ。実は大平正芳元総理は私の親戚でもあり、この話をすると喜ぶクライアントさんもかなりいる。

中国では水を飲むときに、井戸を掘った人を忘れない、等、過去の恩義を忘れない人柄だったが、周恩来も毛沢東もいなくなって、中国人民の国民性が変化しているのだろうか?

毛沢東時代の人の好い純朴な中国人に戻ることはもう無いのかもしれない。当時は財布を忘れても出てきたというのどかな時代だった。今は平気で略奪行為をするくらいだから、財布を落としたら出てこないかも知れない。

そういう意味でも日中関係は大きく変化しており、日本としても中国に対する接し方・戦略を考え直す必要があるように思う。

 

経営者は秘密保持契約をきちんと読むべき

中小企業の場合、大企業からの発注がメインだと、契約書も交わさずに開発を受託してその後納品することが当たり前なので、細かく契約を締結してから受託開発をしない場合がある。特許出願についても何も取決めせずにやるのも珍しくない。

大企業はそれでも変なことはしないが、中小企業同士の場合は、受託開発しても十分な開発費が支払われるとは限らない。

そうならないように、受託開発契約書を締結することを私としては勧めるが、仕事を取るためにはそうも言っていられない。

だとすれば、せめて、自社が一方的に不利になるような契約は締結しないようにすべきである。

例えば、秘密保持契約で、自社のみに秘密保持義務を負い、相手方の委託企業の方が秘密保持義務を負わないような秘密保持契約書には署名しないことだ。

でなければ、相手に与えた秘密情報で他の企業に委託生産されてしまうおそれがある。

だから、せめて秘密保持契約は双務契約にするか、開発費をきちんと契約で取り決めるべきと思われる。フィージビリティ・スタディはともかく、実機を試作するような場合、数百万円~数千万円かかるだろうから、そのあたりは開発費をもらわないでやるのはリスクが大きい。確実にできるという自信があればいいが。

 

どういう発明を抽出するかは弁理士の腕

発明ヒアリングをして、発明部分を抽出する場合、明確な発明以外であれば、弁理士の腕がかなり関係する。

どういうものが特許になるか、役に立つ特許が取れるか?というのはセンスとも言える。

発明が決まっていて、それが新規性、進歩性があるか?というのは弁理士であればあまり大きな差は出ない。

しかし、一連の発明の中からどれを権利化すればビジネスがうまく行くか?という戦略まで考えられる弁理士はそう多くないし、センスがものをいう。

サイエンスの最先端とビジネスモデル、マーケティング理論の最先端の理論を知っていれば、弁理士の中でもより優れた特許出願が可能になる。

最終的にはビジネスとして成功しなければ特許出願はコストになる。

最終目的を達成できる特許出願ができる弁理士を選ぶべきである。