知財戦略コンサルティング好評受付中

近年、法改正や審査基準の改訂等で、新しいビジネスチャンスが生まれています。そのチャンスをうまく捉えて知財戦略を立てれば、他社よりも有利に立てます。

そういう意味では戦略コンサルティングを受けるのに今はいいタイミングだと思います。

大平国際特許事務所でも知財戦略コンサルティング、ビジネスコンサルティング、マーケティング戦略コンサルティング、コーチング等を請け負っておりますのでお気軽にお問い合わせ下さい。

知財戦略コンサルティング

これは、ビジネス戦略と知的財産をどのように組み合わせれば、最も収益を上げられるか?という観点から、目先の戦術ではなく、全体構造を捉えた俯瞰的な視点から戦略をアドバイスするもものです。

他社との交渉戦略、国家制度の活用方法、特許網(特許壁)の築き方、他社特許の回避方法、他社特許を無効にする戦略など、御社のビジネス戦略上重要となる部分について、戦略的にコンサルティングを行います。

出願戦略にも対応しています。また、他社との契約交渉の戦略、ビジネス一般の戦略、戦略マーケティングについてもコンサルティング致します。

発明者の方には、発明を引き出すコーチングも可能です。また、発明、特許のマーケティングについてもコンサルティング可能です。

出願戦略としては、近年、サポート要件が厳しくなり、また、国によっては中国のように特殊なサポート要件を要求する国もあります。

あるいは、データの出し方が不十分だったために、広い権利を取り損なう場合もあります。

そのあたり、出願前の実験計画の立て方も含め、大平国際特許事務所では、あらゆるコンサルティングに応じています。

売上アップ、マーケティング戦略なども得意です。

ぜひお気軽にご相談下さい。

東京大学博士、元奈良先端科学技術大学院大学特任教授、農林水産省関係研究補助金審査委員、内閣府知財委員などを歴任し、サンデー毎日にも記事が掲載され、記者会見もしたことのある研究歴20年、知財歴15年以上の弁理士が戦略的なコンサルティングを行います。

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大学との共同研究、委託研究契約、寄付金とオーバーヘッド

大学に企業が研究を委託する場合、委託研究、共同研究が通常の形態になります。

昔は委任経理金になる寄付金が認められていて、先生個人と契約して、例えば、50万円の寄付をする代わりに発明が出れば特許は全部会社に譲渡する、というような契約が普通に行われていました。

つまり、年間50万円の寄付金でその研究室で大学教授がした発明を企業は全部もらえていたわけです。この委任経理金はほとんどがそっくりそのまま大学の研究室に入っていたと思います。5%程度は引かれていたかも知れませんが。

ところが、2004年の国立大学の法人化により、このような寄付金制度はなくなり、契約は教授ではなく、全て大学側が契約するようになりました。そして、文部科学省の指導により、寄付金については大学側に一切の義務を課せなくなりました。

寄付金は純粋な寄付金であり、何の義務も生じないことになったわけです。もちろん、発明(特許)を無償譲渡する契約はできなくなりました。そして寄付金から5%のオーバーヘッドを取るようになったようです。

すると、大学には一切の義務がないので、将来特許出願を共同にしたり、譲り受ける保証がなくなりますから、寄付金で企業が教授に研究を委託して出て来た発明の譲渡を受けることは確実ではなくなります。寄付金だけもらって何もしなくても、大学教授は何の義務も負っていないのでそれでも契約上問題ないわけです。すると企業としても、そういう契約に基づく寄付金は出す理由がなくなり、徐々に減っていきました。もちろん、最初の関係作りが目的、という場合には使えると思いますが。

大学や大学教授などの教員に、特許や発表に関して何らかの義務を負わせるには、共同研究契約、または委託研究契約をする必要があります。その場合、大学側がその20%とか30%とかをオーバーヘッドとして取るのが一般的です。

これは日本だけでなく海外の大学でも概ね30%位取られるので仕方ありません。

私が大学院大学の教授をしていた頃、よく聞いたのは、共同研究契約だとオーバーヘッドが30%、委託研究だとオーバーヘッドが10%という条件です。

知財の取扱としては、共同研究では、出てきた特許発明は共同出願が前提ですが、委託研究では発明は基本的には大学が特許出願人になります。

例えば、3000万円の共同研究費を出した場合、900万円は大学側に入り、教授の研究には2100万円しか使えないわけです。

企業にしてみれば、大きな額ですから、何とかオーバーヘッドを少なくしたいでしょうが、大学の規定ですので、どうにもなりません。共同研究、委託研究の規定に従い支払う以外には共同研究や委託研究をして出た成果の譲渡を受けることはできません。試薬費の伝票を付け替えたり、試薬、消耗品の現物を会社に発注して大学に納品したりして、あんぐらでやる場合もあるかも知れませんが、その場合は特許が確実にその会社に行くかは不透明です。

また、委託研究の場合は、特許は原則として大学に帰属する、というのが文部科学省の契約書ひな形にあったのですが、柔軟な大学は受託研究でも発明の特許を受ける権利については企業に譲渡することができる、という一文を入れる場合もあり、その場合は委託研究でも特許出願する権利を企業が全部もらうことも可能です。

オーバーヘッドを少なくしたい場合は、このような特約をつけて委託研究をするのも一つのやり方でしょう。ただし、「特許を受ける権利を企業に譲渡できる」という契約ですから、強制力はなく、大学側が譲渡しない、ということも大学の任意なわけで、それだけリスクがある契約とも言えます。

研究員の中には、大学の教授に向かって失礼な態度を取る会社の研究員もいたりします。実際に実力も教授よりもあったりする場合もあります。若い研究員なら、1日中研究に没頭し、最新の論文をほとんど読んでいますから、教授よりも知識も実験技術も上の場合も十分あり得ます。すると、自然に教授をバカにした態度を取るようになったり、教授に早くこのデータを出してくれ、と要求するようになることもあり得ます。

そうした場合に、企業の研究員と大学教員との間が険悪になったりすると、委託研究の成果の特許発明をその企業には譲渡せず、大学が全部承継して、出願し、最悪、ライバル企業にライセンスや譲渡する、という信じられない仕打ちを受ける可能性もないとは言えません。

国立大学法人になる前は、共同研究、委託研究のオーバーヘッドは10%位だったのではないかと思います。大学が独立行政法人になり、運営費交付金が毎年1%づつ減らされるようになり、大学教員の給与の昇給が遅くなったり、いろいろなところで経費削減されました。

1%と言っても、数百億円の交付金があれば数億円が減るわけで、大学側にとってはかなり痛いです。それが5年間続きましたから、5%が削減されたわけです。東大、京大レベルだと、900億、600億程度ですから、それぞれ、45億、30億円もの予算が減らされたことになります。30億円といえば、300人以上の人件費に相当します。

それを各大学が自分で稼いで補償するには、特許譲渡やライセンス料で稼ぐか、ベンチャー企業を興して株式公開(IPO)で稼ぐか、共同研究や委託研究のオーバーヘッドで稼ぐしかありません。

そのため、共同研究のオーバーヘッドが30%と高率になったのだと思います。

大企業にとっては、1000万円位研究費が余分にかかっても何とかなりますが、中小企業の場合、2000万円と3000万円では大きな差になりますから、中小企業には多少の割引をしてもいい気もしますが、それは大学の裁量でしょう。

そのため、上述のように、本来は共同研究(オーバーヘッド30%)にすべきところを委託研究(オーバーヘッド10%)にして、知財については契約で特約を付ける、というやり方もあります。それにより、より多くを研究費の方に回すことが可能になります。

とはいえ、これはあくまでも制度の悪用みたいなもので、本来であれば、企業としては、オーバーヘッドを最初から見越して予算化するしかないと思います。

大学に委託するか、民間の試験機関に委託するか、オーバーヘッドを考えると、民間機関の方が安くて早くて正確、という場合もあるかも知れません。

だとすれば、企業としても大学だけではなく、民間の試験研究機関も依頼する対象として考えてもよいように思います。

一番安価な方法としては、若い研究者を受託研究員として送り込んで、大学のテーマで、会社の方向性と合う研究をやる、という手もあります。そうすれば、受託研究員費の50万程度で1年間大学の研究室で研究でき、教授の指導も受けることができます。

そして、中には、受託研究員の研究試薬費や消耗品代の伝票を会社の方で支払う、というところもあります。少し裏ワザ的なやり方ですが、この方法によれば、大学の研究費を使ってやるのではなく、会社の経費で研究するのと実質同じなので、50万円程度で大学の設備を使って会社の研究をしても大学の研究費が減って大学の研究に支障がでるおそれもありません。また、その企業が希望する研究テーマで研究することも可能です。

とはいえ、社員1人を受託研究員として大学に派遣すれば年間1000万円程度の人件費等がかかるので、結局その位は必要で、大学に何かを依頼するにはそれなりの出費を覚悟する必要があります。

そうとしても、委託研究費3000万円位で申請のデータが揃うのであれば、自社で全部やるよりは安いはずなので、そのあたりは、どこに依頼すれば最もコストパフォーマンスがよいか、の問題になると思われます。

大平国際特許事務所では大学、企業の共同研究契約、受託契約に関するご相談も承っております。海外との英語による交渉や、英文ライセンス契約書の作成も行っております。以下からお気軽にご相談下さい。

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学部卒業生がいきなり知財部に入るのは?

このところ、弁理士試験を勉強していて、卒業後も何もせずに、試験勉強だけをして弁理士試験に合格する人もかなり増えているそうです。

そういう人が企業の知財部にいきなり配属されるケースもあると思われます。そこでちゃんとオン・ザ・ジョブトレーニング(発明発掘から特許出願、特許調査、特許期限管理、ライセンス交渉、契約書作成等)ができるのであればそれでもよいと思われます。

しかし、昔は知財部に行きたい、という学卒でもまずは研究所に数年いてから知財部に異動させる、という会社が普通だった気がします。そうすれば、研究所の所員の顔も覚え、発明発掘もやりやすくなるでしょう。

もちろん、いきなり知財部に行って、すぐに弁理士試験に合格し、弁理士としてバリバリ活躍する人もいるようですが。

やる気があれば、最初から知財部に行って出願だけでなく、訴訟等も手がけるのがよいと思われます。そういう人は知財部にいてもいいでしょうし、知財部を辞めて独立しても成功できるように思います。

要は、人とのコミュニケーションがきちんと取れ、やる気があるのであれば、新卒で知財部に入るのもそんなに悪い選択ではないように思います。ただ、弁理士資格を持っていても、海外の特許制度についてはほとんど知らないわけですから、5年位は修行期間と思ってできるだけ多くのことを学ぶようにするのがよいように思います。自分は弁理士だから偉い、と思っていても、何十年も知財にいる人の方が知恵がある場合も多いですから。

大学で知財講義 特許出願、特許要件、侵害訴訟など

先日某大学の大学院で知財講義をやってきました。1時間半2コマで合計3時間の講義です。

最初のコマでは、最近の知財の話題から始まり、大学知財の問題点、特許出願の手続き、審査、等の手続き論、何が特許になる発明か?や新規性、進歩性、先後願、不特許自由、記載要件などを話しました。

また、高額訴訟の例として、ファイザーvsランバクシーの事例を話しましたが、あんなちょっとしたことで数千億円の損失が出るおそれがある、ということがわかって面白かった、という感想をもらいました。

やはりお金に関する部分は学生さんも興味がわきやすいようです。

あまり過剰な期待を抱かせ過ぎても問題があるかも知れませんが、次回からはもっとお金が絡む話を入れてみようかと思っています。

他の講師の方は企業の知財部の方が多く、それよりも弁理士の私の話が面白かった、という感想をいう学生がかなりいたようです。

企業の方が仕事のスケールも大きいし、実際の事業の話が聞けるのでよほど面白いはず、という印象を持っていましたが、特許事務所の弁理士の話の方が面白かったというのは意外でした。

自社の話ではなく、他社も含めて面白い話をピックアップして話したのがよかったのかも知れません。

また、今回は、プロメテウス事件で発明適格性の話から入ったのですが、そのあたりはわかりやすく、入りやすかったかも知れません。その前にアップルvs日本の個人発明家の斉藤さんのニュースのコメントがFLASHに掲載された話をしたのもわかりやすかったかも知れません。

来年も役に立った、と言われるよう、さらにいい情報を集めようと思います。

今回かなり評判がよかったので、他の大学や大学院、公的研究所、企業での講演も考えています。ご依頼は上のメニューバーのお問い合わせからお気軽にどうぞ。

大学の特許発明のプレ・マーケティングとライセンス

特許出願するかどうか判断する場合、大学の知財本部では、特許性と事業性を評価することが多いようです。

つまり、新規性、進歩性があるか、等の特許要件を満たすか?という特許が取れるかどうかの基準と、その特許発明が事業に使用できるか?売先があるか?という基準で出願するかどうかを決めていました。

事業性があるかどうかは、企業のOBが判断する場合もあれば、企業などの専門家にプレマーケティングして感触を聞いて判断するやり方もあります。企業の現役の専門家に聞けば、確実にダメなものはわかるでしょうが、将来実用化できるかまでは確実にはわからないような印象もあります。企業の専門家といっても全ての分野に精通している人はいませんから。

この事業性評価が大学特許発明の評価の最も難しいところだと思います。これは企業のマーケティング担当でも新製品開発で外すことも多いですから。なので、専門家から、事業性有り、無し、と言われても、必ずしもそれが絶対に正しいかは分かりませんが、一応の目安にはなります。

企業OBの評価がポジティブだったり、プレマーケティングで需要ありの判断なら、事業性あり、という判断になります。特許性の判断は先行技術調査をすればズバリ同じものがあるかどうかは比較的簡単にわかるので、特許性の評価は事業性評価よりも容易です。

大学の特許は大学が事業をして収益を得ることは無いので、ライセンスすることが前提です。それには特許ライセンス活動、つまり特許の売り込み、マーケティングが必要になります。これは出願中でも可能です。

これはTLO(Technology Licensing Organization:技術ライセンス機関)の主な役割でもあり、アメリカのAUTMに行くと特許マーケティングのセッションがあり、価値の提案(value proposition)等をどう出すかのディスカッションをしたりしていました。

大学の特許はマーケットインではなく、プロダクトアウト型の特許が多いのもマーケティングが難しい理由の一つです。

企業の場合は、元々市場調査をして、企業としてその分野に参入するには出口戦略(商品化戦略)も明確にしたうえで研究開発を行います。企業では出口(製品化)のない研究はするな、などと上司から言われます。

ですから、元々市場のある製品に関する発明しか出てこないし、製品に使わない発明は基本的には出願しない場合が多いです(他社が使いそうな場合は別ですが)。

しかしながら、大学の特許出願では、基礎研究をやる過程で出てきた発明を特許出願することも多く、製品に使えるかどうかは考えていない場合も多いです。スケールアップも想定していないこともあります。

ですから、スケールアップが難しかったり、コストが非常に高かったりと、実用化が難しいものも多いです。もちろん、大量に売れて大量生産できれば安く作れるようになる可能性はありますが、そのリスクを取ろうとする企業は少数だと思われます。

そういう意味で最初から実用化を前提にした企業の発明と、基礎研究の副産物としての大学特許とは性格が違います。

どうせなら、大学はとことん基礎研究を深めて、本当の基本技術を開発できれば、遺伝子組換えやモノクローナル抗体のような巨額のライセンス料を生み出す特許が取れると思われます。

もっと言えば、大学ではノーベル賞クラスのパラダイムを変えるようなパイオニア発明をして欲しいと願っています。それこそが大学の強味のはずですから。Googleなんかも元々は応用は考えてなかったし、TLOもどこに価値があるかわからず、投資先もなかったのが大成功したのは、その好例でしょう。

そしてそういう発明を狙うのが本来の大学の研究の姿だと思われます。

大平国際特許事務所では大学特許も得意です。以下からお気軽にご相談下さい。

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