発明ヒアリングとTRIZ、USITで特許出願数を増やす方法

研究補助金の研究評価では、研究費の割に特許出願件数が少ない、という問題を指摘される場合があります。また、会社でも1人あたりの出願件数のノルマが決まっていて、発明数を増やす必要がある場合もあります。

発明を増やしたい場合には、まずは、発明者のやる気(モチベーション)を上げるとともに、発明、発想法(発明のやり方)を教えるのがよいと思います。もちろん、定石に則って発明ができる場合だけでなく、全くの試行錯誤の繰り返しから思いもよらない発明が出る場合もありますが、やはり、最低限の発明、アイデア発想法の定石は知っておくべきと思います。発明者はオズボーンやTRIZ、USITの基本程度は知っておくべきでしょう。

それに加えて、エジソンやテスラ、グーグルなどのアイデアの出し方や発明の仕方を研究するのもよいと思います。イノベーションのジレンマで有名なクリステンセンの「イノベーションのDNA」という本によると、イノベーションの能力は生まれつきではなく、後天的に育成できる、と結論づけています。さらにその能力の特徴と開発手法を具体的に掘り下げて記載しています。

ですから、企業の研究開発部員であまり発明が出ない人はこのイノベーションのDNAの手法を試してみるのがよいと思います。他には、中松義郎博士の、「ケチョウスピゾケピケアイキ」というやり方もありますし、エジソンやテスラの発明手法もありますので、ご興味のある方は研究されるとよいと思います。

私の発明コーチング&コンサルティングを受けられれば、これらに基づいたコーチング&コンサルティングを行いますので、より、発明が出やすくなると思われます。

このようにして、研究開発担当者の発明へのモチベーションを高めたら、次は、知財(特許)部員による発明ヒアリングの回数を増やすといいと思います。話を聞いているうちにここをこうすれば特許になる、というのが明確になる場合もあります。

そして、研究員が銅の発明をしそうなら、どうすれば、それを金や銀、プラチナの発明にできるか、とアドバイスするのも知財部員や発明コーチの役割です。それにより発明により高い価値を付けることができます。

とはいえ、知財部員も戦略立案や契約書チェック、ライセンス交渉、知財訴訟など、他の業務にも忙しいでしょうから、時間がない人も多いと思います。そういう場合には、外部の弁理士にヒアリングを依頼するのもよいと思います。

弁理士には守秘義務がありますし、発明を特許にする専門家ですから、普通に考えたら特許にならないだろうと思われる発明でも、特許にできる方法、ノウハウを知っている場合があります。

さらに、研究者も知財部員もこの発明は実用化できないだろう、と思う発明でも、弁理士は様々な分野を扱っているので、この分野に使えば、非常に画期的な発明になる、この発明と組み合わせれば大きな市場が産まれる、などとアドバイスできる場合もあり得ます。

そういう意味で、知財部員が忙しくて発明ヒアリングまで手が回らない場合は、研究所近くの弁理士に発明ヒアリングを依頼するのもいいと思います。大平国際特許事務所でも、関東、関西地域では、発明ヒアリングのサービスを行っておりますので、以下からお気軽にご相談下さい。

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それ以外のよくある発明発掘方法としては、企業であれば、毎月の月例報告会や、研究ミーティングのようなものがあれば、そこで発明発掘をすればよいでしょう。その会議の後に懇親会でもあれば、さらに生の情報が得られます。もうすぐ面白いデータが出そうだ、という情報があれば、それをウォッチしておけば特許出願に繋がる可能性も出てきます。

大学なら、博士や修士の論文発表会や審査会に出るのも有効です。ただし、この場合は、秘密状態で発表するようにしないと、新規性喪失の例外規定を使うことになるので、欧州では権利化できなくなります。通常は、こうした発表会は守秘義務のない学生が聞くので、新規性を喪失してしまうという問題があります。ですので、可能であれば、発表会の前にプログラムなどでタイトルをチェックし、特許になりそうな発表には事前に事情を聞くのがよいのですが、量が多いとそれも難しいです。

大学でもっと早く情報をつかむには、研究室毎の報告会や成果発表セミナーのようなものに参加するのがよいです。大体3ヶ月~半年おきにそういう報告会をする研究室が多いです。一度聞いておけば、そんなに劇的に早く進むことは少ないので、1~数年はそのテーマをフォローできたりします。

さらに、大学の場合は、何もないときでもときどき先生の研究室にお邪魔して、何か面白い話はないですか?と聞くと最新の成果を教えてくれることもあります。そしてそれがいい特許になる場合もあり得ます。

また、大学の場合は、先生と話しているうちに、研究室が最も力を入れているメイン・テーマではないところに面白い(売れる)発明がある場合もよくあります。大学の教授、准教授らは、基礎研究が好きな方も多いですから、メインは基礎研究ですが、どうでもいいというか、軽く続けているテーマが応用に結びつくこともありますから。

メインのお話を聞いたあと雑談をしていて最後の5分で聞いた話がビジネスに結びついた、というケースもあります。

研究者の先生は、そんなの特許になるはずない、と信じていて、知財部との話で出さない場合があり、それを聞き出して特許にできれば強い特許になる場合もあり得ます。

また、1件で出願できる発明を戦略的に分けて出願すればその分特許出願数は増えます。微妙に異なる発明を2つ以上に分けて特許出願するのは企業ではよくやります。その場合は、海外に出願する場合、自己衝突(self collision)を避けるように同日出願するのが一般的です。

もちろん、ただ単に出願数を増やすだけではコストが増えるだけですから、利益を生む、実のある発明を発掘するようにすべきでしょう。

また、発掘した発明をTRIZで展開していくと、40のフレームワークがあるので、それを使って、置換したり、入れ子にしたり、いろいろなパターンを使って発明のバリエーションを考えることができます。

それをやっていると、しばしば、この発明は2つ以上の特許出願に分けた方がいい、となる場合があります。つまり、1つの発明を展開していくことで2つ以上の発明にすることはTRIZを使えば比較的容易にできます。というよりも、必然的に増えてしまうので、予算のない場合は逆に出願費用がかさむという問題が生じ得ます。

そういう意味では、発明を増やすのにはTRIZが有効です。

大平国際特許事務所では、発明者の中に眠っている発明を引き出して特許化する発明コーチングやTRIZ、USITも得意としております。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせ下さい。

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特許戦略で中小零細企業や個人が大企業に勝てるか?

中小零細企業が特許を出して大企業に勝った例はたくさんあります。最近で言えば、青色発光ダイオードの日亜化学が有名です。個人でも、東北大学の川島隆太教授は著作権収入が5億円位得ていたこともあります。山中伸弥京都大学教授もiPS細胞特許で年間数億円のライセンス収入を京都大学にもたらしています(おそらく山中教授個人へは数千万円のライセンス報酬が支払われていると考えられます)。

ですから、中小零細企業で特許により、事業を独占して巨額の収益を得たり、大企業から多額のライセンス料をもらう、ということは十分可能です。

全くの素人の一般人の個人発明家でもそのような例はあり、洗濯機の糸くず取りで3億円のライセンス料を企業からもらった主婦の話は有名です。それ以外にも、中学校の美術の先生が椅子の意匠で数億円の譲渡対価を得た例や、中小企業の発明で海外の大企業にライセンスして1億円の対価を得た企業もあります。

つまり、必ずしも大企業や大学教授のような専門家でなくても、中小零細企業や個人でも売れる発明ができれば、数億円のライセンス収入を得られる可能性はある、ということです。

これらは偶然の場合もあれば、ライセンス料をもらうために、しっかりと作戦を練って特許出願をして、ライセンスも専門家に依頼して、外国の企業から巨額のライセンス料をもらっている場合もあります。日本の中小企業の発明者は海外に売り込みに行く暇も時間も無い人が多いでしょうから、ライセンス活動は専門家に依頼するもの一つの考えでしょう。

ライセンスを専門家に依頼すれば、成約額の3割~5割を成功報酬で取られるのが普通です。それでも0円よりは3000万円を取られても、総額で1億円のライセンス収入を得る方がよいでしょう。7000万円のキャッシュが入るわけですから。

中小零細企業が特許で稼ぎたい場合、いわゆる当たり前特許を狙うのもよいと思います。当たり前特許は、一見、当たり前のように見える発明ですが、先行技術がなく、特許が登録されてしまい、一旦成立すると大企業にとって非常に邪魔な存在になる特許です。

例えば、携帯電話の2画面特許というのがあり、これは大企業が潰そうとしたのですが、無効理由が見つからず非常に迷惑だったと言われていました。

新しい技術が伸びている時にはこうした当たり前特許出願のチャンスです。今ならさしずめ、太陽光発電に関する特許出願や電気自動車、人工知能(AI)などはチャンスと言えるでしょう。

新しい発明の利用発明で、誰もが使用したがる特許を出願しておけば、高額で売れる可能性があります。

以前、ITブームになったとき、ひたすら特許出願して、その1つを数千万円で売却した、という人にも会ったことがあります。新しい技術が始まったときは特許出願のチャンスです。

そうしたチャンスを見つけたら関連発明をして特許出願すれば億万長者になれるかも知れません。確率はそれほど高くはないですが、宝くじで大金を当てるよりは確実のようにも思います。

中小零細企業でも、実際に製造していれば、意外にいいノウハウ、発明が出てくるものです。それを特許化してライセンス収入を得るのもよいと思います。

ただ、初めて特許出願をする場合や、発明そのものをあまりしたことがない中小零細企業の場合は、弁理士を顧問に雇い、毎月訪問してもらい、特許制度やいい発明の条件、発明のやり方(TRIZ、USITなどの発明手法)、ライセンスできる特許の特徴、ライセンス活動のやり方などを指導してもらうのもよいと思います。また、発明コンサルティングやコーチングを受けるのも有効です。

大平国際特許事務所でも中小零細企業の顧問、コンサルティング、コーチングなどもやっております。お気軽にお問い合わせ下さい。

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進歩性の低い特許出願

ある関西の研究所に出張して発明をヒアリングしてきました。

新しくてきれいな建物でうらやましい位でした。

最近は大学でもベンチャー向けに新しい建物を建てているところもありますが、それを思い出しました。

そこでも少し話したのですが、例えば、公知の遺伝子を公知の方法で導入した形質転換動物について特許出願した場合、進歩性がない、という拒絶理由が来ます。処理する動物自体も知られていて、導入する遺伝子も知られていて、導入方法も公知の方法であれば、通常は誰でも容易に思いつくからです。

その場合に、反論するには、その組み合わせ(構成自体)は通常の当業者(専門家)は思いつかない、組み合わせを考えることに障害となる理由(論文等)がある、その組み合わせには予想外の効果がある、等の進歩性があることを主張する必要があります。

例えば、特殊な目的の場合に予想以上に高い効果がある、とか、ある条件では予期しなかった効果があったなど、効果を主張することによっても進歩性を主張できます。

そういう意味では、予想外の効果がある範囲を確定できるように実験を組むのも一つのやり方です。つまり、効果を測定し、予想外の効果がある部分をきちんとデータを取ります。この場合、上昇中、あるいは、下降中の範囲までしかデータを取らない人もいますが、これは困ったものです。上昇中であれば、その途中で権利化しても、他の人がもっと上の部分で実施してもっといい効果が出たりするからです。

そういう意味で、上昇中、下降中なら、もっと先までデータを取って、ピークがわかるように取る必要があります。そうしておけばその効果のある範囲に限定することで進歩性が認められるケースがあります。

他にも、ちょっとした効果や工夫で特許出願の進歩性が認められるケースもありますから進歩性でお悩みの方はお気軽にご相談下さい。

既に特許申請済みの出願に対して進歩性がない、という拒絶理由が来た場合は、意見書だけでは拒絶理由が解消できない場合もあり得ます。

その場合には、上述のように数値範囲を補正することにより、顕著な効果がある部分のみに限定できるのであれば、そのような顕著な効果がある範囲に限定する補正をすることも有効な場合があります。

あるいは、付加的な要素が明細書中に記載してあれば、その付加要素を追加して、先行文献に対して進歩性が出るようにすることもできることがあります。その付加要素を追加することを当業者が思い付かない、あるいは、それを付加することで非常に効果が高くなったり、予想外の効果が出たりする場合です。

ただし、付加要素を追加すればそれだけ権利範囲としては狭くなります。すると他社がその権利をすり抜ける(エスケープ)のも容易になります。

つまり、補正して限定することで特許になりやすくなるのですが、それだけ権利が狭くなり、他社への抑止力は低くなる、というわけです。

ですから、補正する場合に一番いいのは、構成要件を追加したように見えて実質的には何も権利としては狭くなっていない、という補正だと思います。そういう補正も知恵を絞れば可能です。大平国際特許事務所でもそういう補正を考えるのが得意です。

つまり、補正する場合に、その要素を追加したために、他社が容易にエスケープできるような権利になるのでは、権利化する意味が少なくなってしまいます。

特に、自社実施する場合であれば、まだ、いいですが、ライセンスする場合には、エスケープ可能な権利だと相手先もライセンスを受けずに特許権をエスケープして実施してしまいますから、ライセンスは難しいです。

ただ、現実には、進歩性が低い発明だけど、権利化したい、あるいは、広い権利を取りたい、というご要望はかなり多いです。

個人発明家の方で、発明を特許申請するのが初めて、という方の場合は、ご自身ではすごい発明をした、と信じているのですが、非常によく似た先行技術があったりします。

そういう場合は、さらにその発明を改善してより優れた発明にして出願することをお勧めすることもあるのですが、多くの発明家の方はそれをされません。どうしていいかわからないのかも知れません。

しかし、発明は改良の連続、ともいえます。

どんなに素晴らしい発明をしても、どんどん改良発明が出てきます。企業にとっては改善は日常活動です。

パソコンにしても、iPhoneにしてもどんどん新製品が発売され、性能も上がっています。そしてそれらには発明が張り付いています。権利化されているかどうかは別として。

ですから、発明家にとって、改良発明をするのは日常的なルーチンワークであるべきです。

改善するためには、どうすればもっといい発明になるか?もっと便利になるか?使いやすくなるか?を考え続ければいいだけです。

そうした知恵を出すために考えることで頭が活性化しますし、高齢者の場合はボケ防止にもなります。

難しい問題を解決するほど、面白いものです。問題集でもそうですが、難問程解くのが面白い、とも言えます。ゴルフでもあんな小さな玉を小さな穴に入れるという難しさがあるからこそ面白いとも言えます。もし、ホールが大きな穴で誰でも簡単に入れられるようなスポーツであれば誰もやる気にならないでしょう。

野球でも打てば必ずホームランばかり、というのでは面白くも何ともないでしょう。

発明も同じです。難しい課題を解決するほど面白いです。発明を完成してもそれで終わりにせず、常に改善点を見つけ、改良発明をし続けるつもりで知恵を出されるとよいと思います。実際、完璧な発明などありませんから。

弁理士の仕事も難しい拒絶理由とか、異議申立事件とかの方がやっていて面白いと感じます。簡単に反論できる拒絶理由に応答してすぐに特許になっても当たり前過ぎて単なる事務作業のようなものです。

しかし、相手が必死になって特許を潰そうと異議申立をしてきた分厚い異議申立書を読み、取消理由に反論するのは、弁理士の仕事の醍醐味ともいえます。

また、大平国際特許事務所では、進歩性の拒絶理由についてはどんなに難しい拒絶理由でも対応できる自信があります(新規性、記載要件も大抵は何とかなりますが、希にどうしようもないこともあります)。

もし、他の特許事務所でこれは難しいから諦めた方がいい、と言われて諦めている案件があれば、ぜひ大平国際特許事務所にご相談下さい。

きっと、「えっ?あれが特許になったの?」と驚かれると思います。

難しい拒絶理由にお悩みの方はぜひご相談下さい。

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特許・発明・アイデアで億万長者になる方法

アイデア、発明を特許化して億万長者になる人も現実にいます。特許を申請して億万長者になる方法について解説しました。

ただ、特許で億万長者になるには、その特許製品が売れる必要があります。いくら画期的な大発明であっても売れないと1円にもなりません。下らない発明でも売れて大ヒットすれば億万長者になれます。

商品開発と同じで売れてナンボの世界です。ノーベル賞級の発明でも、実用化には100年かかるなら、生きてる間には製品化できませんから、特許を取っても売れません。

しかし、山中伸弥教授のiPS細胞は京大に数億円のライセンス料をもたらしているので、ノーベル賞の研究でも億を稼ぐことは可能です。他にも、MRIでも数百億円のライセンス収入、モノクロナル抗体やPCRでも100億近いライセンス収入を得た例があります。これらは、最高レベルのサイエンスの発見、発明が巨額の利益を生んだ事例です。

しかし、小柴昌俊先生のニュートリノの発見は実用化には100年かかると言われており、現状、それを利用した製品は出ていないと思われます。この場合は同じノーベル賞の発見であっても全く利益を生みません。

たわしの発明はとても高度なサイエンスとは言えませんが、巨額の利益を生んだそうです。つまり、サイエンスのレベルとしては低くても売れれば巨額の利益を生むこともあります。

さらに、サイエンスのレベルが低く、お金にもならない発明もたくさんあります。例えば、ティッシュペーパーの箱の発明の中にはサイエンスとしてもレベルが低く、ライセンス料も非常に低いものがありました。

つまり、商品化と、サイエンスとして高度であるかどうかは関係ありません。発明で億万長者を目指すなら、まずは売れる発明をする、という基準でテーマを選ぶべきでしょう。

売れる製品を開発するためにはマーケティングのセンスが必要です。

しかしながら、商品開発はセンミツ、つまり1000の新商品が出ても1年後に生き残るのは3つ、とも言われる位、ヒット商品を出すのは難しいです。

そこで1つのお勧めは、元々市場が非常に大きいものを選ぶのがよいです。元の市場が大きければ、そのうちの一部だけを置き換えられても大きな売上が可能になります。

しかし、元々が小さな市場ですと、全部の市場を独占できたとしても限界があります。

なので、できれば、数十億円以上は市場がある製品のアイデアを練るのがよいと思います。もっと言えば、数兆円の市場のある商品についてアイデアを考えるのがよいです。

例えば、iPhone, iPadなどのスマホや、パソコン、タバコ、ビール、薬、健康食品等です。ただし、医薬品は市場は莫大ですが、大企業がしのぎを削っているのでよほどいいものでなければ難しいです。そういう意味から言えば、健康食品がお勧めです。

ただ、確実に市場があるものもあります。例えば、太陽電池で今の性能の5倍のものを開発すれば必ず売れるでしょう。そうした技術ロードマップ上にある将来像を見て絶対に需要があるものを発明するのもよいと思われます。ただし、これも大企業がしのぎを削っている分野は競争が激しいことも覚悟する必要があります。

市場が欲しがっているものを発明するのが鉄則です。市場のないものを作っても売れません。市場があったとしても実際販売してみると、それに対してお金を払う価値を感じない、他の代替物で十分、などの理由で売れない場合もあります。一番いいのは、市場があるのに商品がないジャンルです。これなら確実に売れます。

市場があるかどうかを確かめるには、試作品を作ってみて、自分の周辺でテストマーケティングをすることでしょう。小規模なマーケティングをやってみて、どの位売れるかをテストし、買う人、買わない人のそれぞれの理由を聞き、改善を繰り返して行けば徐々に売れる商品になっていくはずです。これはリーンスタートアップというやり方で、数年前から米国のシリコンバレーで流行している方法です。

マーケティングでは、小規模でテストマーケティングをするのが常道です。いきなり巨額の広告費をかけて大々的に宣伝しても、市場が欲しがるものでなければ売れません。ですから、最初の製品のプロトタイプを改良して売れる製品にしてから宣伝広告の規模を拡大していくのがよいです。

ただ、これはベンチャーなど中小企業の場合は開発と営業が一体としてやれますが、大企業の場合は、営業と研究開発が密接に連携していない場合もあります。

これは知財戦略上は、一体としてやるべきなのですが、実際には、いろいろな事情があって、営業部の全ての情報が研究開発部門に伝わるわけでもなく、また、知財部にさえ営業の情報が全部伝わるわけではない会社も多いと思われます。

違法すれすれのことをやったり、戦略上、研究開発部門には言わない方がいいこともあり得ます。

大企業の研究開発部門としては、できるだけ営業部門の情報にも注意して、どういう製品が売れているのか、どういう改良を求められているのかを把握しておくのがよいでしょう。

中小企業の場合は、営業の意見を聞いて改善してテストマーケティングを繰り返せばよいと思います。

発明をするのが仕事の研究者はもちろんですが、研究とは関係のない部署の人も、仕事の効率を上げたり、問題を解決する発明をすればよいと思われます。営業管理のソフトウエア(プログラム)のアイデアを出してもいいでしょうし、人間をタイプ分けして営業方法を変えるノウハウを開発してもいいかも知れません。

さらには、家庭での問題を解決する発明をすれば、市場は小さくても100円ショップなどでは実用化されるかも知れません。

そういう意味でちょっとした小発明の工夫もしながら、大きな市場も狙い、億万長者になれるような発明を考えてみられることをお勧めします。

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特許収入だけで生活できる人

発明家になって特許申請してライセンス料で生活するには?

特許出願をして、そのライセンス料だけで生活できれば印税生活みたいなもので、完全な不労所得になるので、とてもよいと思います。

特許権は通常20年間存続期間があるので、出願時からライセンスできれば、20年間ライセンス料がもらえます。国内優先権主張出願を使えば、約21年間、ノウハウライセンスを絡めれば、無期限でライセンス収入をもらい続けることも理論的には可能です。

しかしながら、日本では優秀な発明者は大学や企業の研究所に入り、最先端の研究をするので、一般人の発明家はあまり多くないように思います。

日本では、発明家はむしろ貧乏で、儲からない、という印象があります。一方、米国では、個人発明家で成功している人が日本よりも多い印象です。mp4の発明家は町1つ分くらいの敷地に家を持っていたそうです。

日本の発明家があまり成功しないのは、世の中のニーズにあった製品を発明していないからではないかと思われます。

世の中の人がどういう製品を必要としているか、十分調査し、そのニーズに合った商品を開発すれば売れるので収益があがるはずです。

あるいは、ヒット商品の付属品のような発明や意匠も売れる可能性があります。

発明家になって売れる特許を出願するには、マーケッターになるのが早道のような気がします。以前研究所長にマーケティング部長を就かせる、というやり方が一時流行しましたが、個人発明家の場合は自らマーケティングセンスを磨くのがよいと思います。

そのような機会としては、世界No1マーケッターと言われるジェイ・エイブラハムの無料体験セミナーがとても役に立ちますが、私も以前受講したジェイの集中講座は無くなってしまいました。

マーケティングはビジネスの基本ですから、発明者も学ぶことをお勧めします。

日本の発明家があまり成功しないもう1つの理由としては、ジャストアイデアのような発明で出願し、あまり発明を練らない点もあるように思います。

米国の発明家は企業や大学の研究者並に勉強して理論的にも高度な発明をしているようです。日本の発明家はあまり高度な物理学の勉強とかはせず、何となく日用品の発明をしているような印象です。

さらに、試作品を作らない発明家も多いです。コントロール(対照区)のない実験データを持って相談にこられる発明家もいました。

また、特許法をよく知らない発明家も多いです。特許法を知っていたら、方法発明で取っても弱い、個人的にのみ使用できる方法発明は権利行使が難しい、ということがわかるはずですが、そうした細かい知識はほとんど知らないでしょう。

発明をして、ライセンス収入を得たいのであれば、それは事業と同じですから、しっかりその分野を研究して、少なくとも1年程度研究し、発明をいくつもやってからライセンスをするのが望ましいと思います。

世界最多の発明をしたと言われるドクター中松にしても、何の発明をやるかについては、かなり慎重に検討してから始めるそうです。マーケットや競合も分析します。

企業であれば当たり前にやるような分析を個人発明家もやるべき、と思います。そうすれば、本物の発明ができると思われます。

とはいえ、特許法やマーケティングを1から独学で学ぶのは大変ですし、独学は効率が良くありません。よくわかっている人から学ぶのが一番です。

そういう意味では、発明コンサルティングを受けるのもお勧めです。発明コンサルティングやコーチングにご興味のある方は以下からお問い合わせ下さい。

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なお、お問い合わせをされたからといって、強引なセールスなどは一切しませんのでご安心下さい。

 

発明家として成功するには起業家的発想が必要?

発明をする人は、義務感から発明する人は少ないと思います。企業で研究所に配属される人は通常は発明をするのは苦にならないと思われます。

素晴らしい発明をする人は発明が好きだから発明する、と言われています(「エジソンが役員室にいたら」)。実際、発明や発見がどんどん出てくる研究室もあれば、それほどぱっとしない発明や発見しか出てこない研究室もあります。

つまり、いい発明ができるかどうかは、運ではなく、やはり、優れた才能や努力が必要と思います。

発明するのが嫌いな人は、そもそも新しいアイデアを発想しようとしないので、発明できないことが多いです。そういう人は自分は画期的な発明をする才能が無い、と信じている場合もあります。

発明が好きな人は、新しいアイデアを考えるのが好きです。そして世間をあっと言わせてやろう、と考えています。他人を驚かせるのが好きなのでしょう。

人とは違った、独創的なアイデアを出して、他人を驚かせる、もっと言えば、驚かせるだけではなく、賞をもらったり、お金を儲けることに関心がある人もいるでしょう。これは自己重要感、つまり、自分は重要な人間である、と思いたい、ということだと思います。他人に対して自分の発明を自慢したい、という人もいます。

あるいは、単純にアイデアを出して、他人を驚かせるだけで満足して、論文を書いたり、特許出願をするのは面倒がる人もいます。つまり、賞をもらったり、お金をもらう必要はない人達です。

例えば、ロシアの数学者のグレゴリー・ペレルマンは、ミレニアム懸賞問題の一つであるポアンカレ予想を、多くの数学者が位相幾何学(トポロジー)の観点から挑戦する中、微分幾何学や物理学的アプローチで解決したことで知られています。

数学におけるノーベル賞と言われるフィールズ賞を受賞するほどの大きな業績でしたが、ペレルマンは査読付きの論文を書かず、ウェブで発表しただけだったそうです。彼などは、単に世間を驚かせるだけで十分で、お金や名誉は欲しくなかったのでしょう。

あるいは、世間を驚かせるというよりも、自分が誰も解けなかった大問題を解けたことだけで満足するタイプかも知れません。世間に評価して欲しいとも思っていなかったふしがあります。言わば、自己満足だけでいい、ということですね。

ノーベル賞を2度受賞したキュリー夫人も、本によれば、研究資金さえも受け取らなかったために、ラジウム1gを入手するのも大変だったようです。しかし、寄付金が入り、それにより研究が進められた、というような話がありました。

つまり、発明、発見する研究者の中には、お金も名誉も必要なくて、単に研究して発見、発明するだけで満足するタイプもいると思われます。

その一方で、発明をして億万長者になりたい、という発明家も大勢います。いわゆる町の発明家達です。

大規模な研究所で最先端の設備を持つ博士号を持つ研究者ではなく、普通の主婦とかでも町の発明家として経済的に成功することは可能です。

しかし、大成功して億万長者になれる人はそれほど多くはいません。

なぜなら、発明品がヒット商品になる必要があるからです。

商品がヒットするかどうかは、発明が優れているだけでは足りません。マーケティング、営業のうまさやネーミング、時代(タイミング)、運など多くの要素が関係してきます。

つまり、発明家として成功するには、単に発明ができる、というだけでなく、マーケットを考えて発明することも重要でしょう。そうでなければ、全くの運任せになってしまいますから。

そういう意味では、発明して億万長者になりたい場合は、ヒット商品を生み出すつもりでやるのがよいと思われます。

大平国際特許事務所では、企業様はもちろん、一般の発明家の方にもコーチング&コンサルティングサービスを提供しております。

発明コーチング&コンサルティングお問い合わせはこちらから

ただ、個人的にはもう一つ発明をする際に重要なことがあると思っています。

ドクター中松こと、中松義郎博士がしょうゆチュルチュルというポンプを発明したのは、中松博士の母が重い醤油瓶から小分けするのに苦労しているのを見ていて思い付いたという話があります。

つまり、お金を儲けたい、という自分だけが良ければいい、という考えだけでなく、他人に楽をさせてあげたい、という愛の心も発明家には必要な気がします。

個人的には、人間は、他人から奪うためにこの世界に来ているのではなく、他人に与えるためにこの世界に来ている、という考え方が好きです。

つまり、他人に与えるために、発明をする、という発想で発明すればいい発明が生まれるような気がしています。山中伸弥教授も変形性関節炎の患者を救いたい、という気持ちから基礎医学に転向し、ノーベル賞を受賞されましたから。

Dr中松も発明をするには愛が大切、と言っています。

 

人工知能(AI)が特許出願を審査?

特許庁は来年度(明日からですが)、人工知能(Artificial intelligence)を審査に試用するために7000万円の予算を計上したそうです。

方式審査や、簡単な新規性調査等には使えるかも知れません。

また、先行文献調査を人工知能が行った場合、読むスピードが人間よりもはるかに速いでしょうから、膨大な文献を調査し、より近い先行文献を見つけられる可能性はあると思われます。

そうすると、拒絶理由もより的確なものになるので、特許になったものの信頼性は上がると思われます。

そして私が危惧しているのが、人工知能のディープラーニングと機械学習機能です。これにより、反論に対してさらに反論する知恵がつきますから、全審査のパターンを学習されると、反論してもそれに対してまた反論してくるおそれがあり得ます。

そうなると、中国のように何回も拒絶理由が出て、なかなか特許にならない、ということも起こり得ます。

また、せっかく知恵を絞って考えた論理が1回は使えても、その後からは学習して対応してくるおそれもあり得ます。

そういう意味では、人工知能により審査をするのであれば、反論する側も人工知能を使って知恵を蓄積する必要があるかも知れません。

ただ、知識が膨大にあると、それに対抗することは非常に難しいです。その分野の専門の大学教授と議論して勝てる可能性はまずないでしょう。もし人工知能が大学教授並みの知識と知恵を身につけるとしたら、それに反論して特許にするのは相当難しくなる可能性があります。

人工知能の進化は驚くべきスピードで進んでいます。特許審査が人工知能によりなされるようになる日は思ったよりも早く来るかも知れません。そうなれば、特許庁審査官も少なくて済むようになるでしょう。

特許ライセンスの料率

特許出願して特許権を取得すれば、後は自分で実施するか、他社にライセンスするか、になります。ライセンスして売上の一定%をもらうようにすれば、自分は在庫等のリスクなく、不労所得を得ることができます。

しかしながら、このライセンスの率は業界毎に違っています。

機械関係では、3%~5%程度が多いと思われます。酵素の業界では、ライセンスを受ける企業によると、1%でも苦しく、0.5%位がちょうどいいそうです。医薬の場合は薬九層倍で、ライセンス料率が高く、20%近い場合もあるようです。

つまり、業界によりライセンス料率が違います。それはとりもなおさず、その業界が利益率が高いかどうかによるでしょう。

例えば、旅行業界なら手数料が3%程度ですから、非常に利益率が低いです。

飲料業界もジュース1本100円ですから利益率は高くありません。

しかし、健康食品等は特保だと通常の倍位の値段でも売れますし、カプセルが1カ月分で4000円とか、数万円したりするものもあります。健康食品はジュース等に比べて利益率がかなり高いです。

そしてそれよりも利益率が高いのが医薬品業界です。例えば、目薬ですが、わずか5~10mlで1000円とかします。ジュースなら350mlで100円ですから、目薬350mlだと3500~7000円の計算です。おそるべき利益率ですね。

そして医薬の場合は当たればブロックバスターとなり、年間1000億円以上売れる場合もあります。リピトールに至っては年間1兆円以上売れていました。今は特許が切れて後発医薬品(ジェネリック)が出て安くなっていますが。

というわけで、利益率だけで考えると医薬の発明をするのがベストですが、しかし、医薬は開発費が非常に高額です。臨床試験の第二相でも数十億円かかりますから、どこかからファンドを取ってこないと個人では無理だと思います。

とはいえ、昔アムジェンでは徹夜の連続のような超人的な働きをして遺伝子を取って大成功した、という話もあるので、どこかのラボにいる人なら医薬を狙ってみるのもよいかも知れません。

ラボを持っていない個人の場合は機械関係とか、日用品なんかがいいと思いますが、自分の興味ある分野に絞って徹底的に情報を集め研究するのもいいかも知れません。

 

エリザベスホルムズ(Elizabeth Holmes ) 31歳で資産5500億の女スティーブ・ジョブズ

31歳で5500億円の資産を築き、シリコンバレーでも注目されているエリザベスホルムズ(Elizabeth Holmes )のTEDのスピーチです。医学の専門用語のdiabetes(糖尿病)、prescription(処方箋)などがわかれば非常に聞きやすい英語で話しています。

http://www.tedmed.com/talks/show?id=309114

彼女は叔父がガンで亡くなったことから血液検査を痛くなく、簡単にするベンチャーを立ち上げ、10年がかりで成功したそうです。

エリザベスホルムズ(Elizabeth Holmes )は、スタンフォード大学2年のときに、年間学費600万がもったいないし、起業するために必要な知識はそれまでで全部学べたので中退しています。

ベクトン・ディキンソンが45年使ってきた技術に似ているという話もありますが、それほど長く使われていて、ジェネリックも出ている技術なので特許侵害ではないと思われます。

技術は陳腐なものでもビジネスモデルとして成功したのかも知れません。

FBもそれほど技術的に画期的、というほどでもないし、iPhoneも技術的には大したことない、という人もいます。つまり、必ずしも最先端のテクノロジーでなくても、ローテクを組み合わせることでヒット商品を出し、莫大な資産を築ける、ということでしょう。

そういえば、日本でも、タワシで大儲けしたとか、洗濯機の糸くずネットでロイヤリティ3億円、特許も何も取らずに初恋スリッパで十数億円稼いだ人もいますね。

小学生が犬の糞取り器具の特許を取って年商1000万になったことも。

そういう意味では発明は誰でもできると思います。やるかやらないか、でしょう。

大発明を生む破壊的イノベータ―の特徴

画期的な大発明をする、いわゆる破壊的イノベータ―と言われる人達には、次の5つの特徴があるそうです(イノベーションのDNAより)。

1.全く関係の無いものを組み合わせて独創的な発明をする

これは、例えば、電話機とコンピュータを組み合わせてiPhoneを作ったスティーブ・ジョブズが有名ですね。これほど画期的でなくても、企業の発明の8~9割は組合せ発明と言われています。

ですから、何か新しい製品が出たら、他の何かと組み合わせられないか?と考えるのも発明を出すヒントになります。

2.質問力を高める

アインシュタインは、問題を解く時間が60分あったとしたら、そのうち55分を質問を作るのに費やすそうです。つまり、いい質問が作れれば、問題解決につながる、ということでしょう。

勉強していて、質問しようと思って質問を考えていたら、自然に答えがわかったという経験をした人も多いと思います。いい質問がいい発明を生み出します。

3.観察力

世の中を興味を持ってよく観察するということです。観察することで、改善する点や、新たなアイデアにつながる発見が得られたりします。観察力も発明に役立ちます。

4、いろんなジャンルの人と付き合う

自分の専門分野とは違う分野の人と付き合うと、全く違う発想に出会えたり、自分では考え付かなかったような開発テーマがひらめいたりします。異分野の人と積極的に交流することで、新たな発見があるでしょう。

5.実験を軸とする

頭の中だけで考えても、実際に試作してみないと本当に動くかどうかはわかりません。ですから、アイデアが出たら、それを実験してみて、本当にその効果が得られるか確認することです。

実際には、アイデアどおりに効果が出ることは少ないと思われます。しかし、最初うまく行かなかったとしても、実験をして改善を繰り返すことで発明が完成することも多いです。

また、理論的にはできそうなものでも、永久機関のようなものは、どこかで動かなくなります。例えば摩擦があったり、開閉のスピードが追いつかなかったり、理論的には考えなかったような欠点がわかります。

そしたら、それを改善するようにしていけばよいです。ただし、永久機関は理論的に不可能ですので、どこかからエネルギーを供給する必要があります。

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